【20禁】やってみなはれ、ハイボールにレモン

ルビコンの決断」(テレビ東京系)今回のお題は「ハイボール復活・逆転劇の真相」。
サントリーウイスキー事業部が「ハイボール」の宣伝戦略によって人気を復活させるまでを描く。
国内のウイスキー市場は、1983年(昭和58年)をピークに年々減少を続けてきた。
酒屋でも「ウイスキーは売れない」ので(拡大を続ける焼酎類に押されるように)陳列棚の隅に追いやられている。
・ビールのイメージも無いらしい
ウイスキーサントリーの家業だ」という佐治会長の思いを胸に、ウイスキー事業部の皆さんは奔走する。
最近配属された若手社員の中には「サントリーはソフトドリンクだけを作ってる会社だと思っていた」という人も
居たという(ホンマかいな?)。
・「オヤジ酒」改造計画
ウイスキーは「おやじくさい」「味がキツい」と言われ、若い人が飲む機会もそうそうなくなっていた
(駄メイドも以前はそう思っていたが、社会人になってからは飲むようになった)。
そんな中。「トリスバー」を進化させ、ウイスキーソーダ割り「ハイボール」を売り込む戦略が編み出された。
多くの酒飲みは「一軒目の店ではビール、二軒目の店でウイスキー」というパターンで飲む。
そこで「ハイボールを『一軒目から飲む酒』にしよう」という計画が始まった。
従来の基本のハイボールと違って「アルコール度数を低く抑え」「ジョッキで飲む」「レモンを入れる」。
しかし社内からは「何でジョッキなんだ」「何でレモンを入れる」と反発の声が上がったらしい。
・一か八かの決断
そこを、創業者・鳥井信治郎さんのお言葉でサントリーの社是でもある
「やってみなはれ。やってみな、わからしまへんで。」の精神で押し通し、新しい「角ハイボール」が誕生したという。
レモンを入れることで爽やかさが増し、ウイスキーの酒臭い部分が緩和される。これが奏功し、当初のターゲットである
「お酒の味のわかってきた30代男性」だけでなく、それより若い人、上の人と、幅広い年代に受け入れられた。
ウイスキーは糖質0」というアピールポイントも押し出し、宣伝戦略は成功。
・「復活」というより「新生」
最近の若者に「苦いのはイヤ」とビールを嫌う人が増えているらしい(そのくせ、ビールよりアルコール度数がはるかに高い
カクテルを平気で飲むらしい)。レモン入りの角ハイボールは苦くないので、ちょっとしたチューハイ感覚・・・
って、チューハイ自体がもともと「焼酎のハイボール」か(笑)。・・・と、角瓶のハイボールを飲みながら思うのであった。
2009年のウイスキー出荷量は前年比2ケタ増というV字回復を見せた。コンビニでも「角ハイボール」だけでなく
缶入りウイスキーハイボール、カクテル類の種類が増えてきた。
大切な日本の酒文化をギリギリのところで守ったサントリーさんに乾杯!