初(しょ)カイから頑張ります

フジテレビ721ゲームセンターCX」第8シーズン開幕、11月で5年目に突入です。
「有野の挑戦」は、前シリーズ最終回から持ち越しの「カイの冒険」(1988年、旧ナムコ)。全100階のゴールを目指す。
苦労の末、79階までたどり着いた有野課長曰く「四分の三ぐらいまで行ったと思うので・・・順当に行けば、昼前には終わってまうん違(ちゃ)うかな、って。
シーズンまたぎシーズンまたぎ、ってみんな言ってるところを、オレ早めに終わって帰ったれ、って思って」。
相変わらず能天気な課長に「気を引き締めてもらう」ため、前回のオンエア映像を見て復習していただく。
・あまりにも客観的
79階でミスを繰り返す映像に「何回も同じミスするなー」思わず言ってしまう・・・あんたのことですがな。
忌まわしき難所である「ギザギザ階段」を無事飛び降り「次の“偶然”は何分後かな」と呟く、画面の中の有野課長。その姿を見て
「運でしかない、って言うてまうねんな。この人」・・・あんたのことですがな。
階段の一番下から、高いところへ大ジャンプ!そして失敗!「下手やなー!この人」まるで他人事のスタンスである。
・老けてますけど26歳です
というわけで。一抹の不安とともに、79階から挑戦再開。
ギザギザ床でつまづき、アオスケに捕まり、階段も降りられず。また足止めをくらっている。
「午前中のこんな時間から、こんな絶望的な空気」。
ギザギザ階段のスタートで助走するつもりが、まさかのオーバーラン!ギザギザを踏んでしまった。
中川翔子ちゃん風に「ギザフミス」と課長。ギザ悲しス・・・。
・新ADは理論派
「心折れたなー」序盤から重苦しい空気が支配している。そこで
「新シーズンといえば新AD、ということで。投入しますか?」スタッフから決断を求められる。
「仲良くするために、ちょっとお喋りとかせなアカンしなー。そしたらまた面、進まへんしなー。
でもオレ一人じゃ絶対、面進まへんしなー」ぶつぶつと文句言いつつ思い悩んだ結果「はい!投入でお願いします!」。
というわけで。新AD・鶴岡丈志くん登場!山崎まさよし似の、理系眼鏡男子である
(本人は「小池徹平に似ている」と言っていたが、どちらかと言うと山崎まさよしっぽいぞ)。
有野課長は彼の人相を「AD初の子持ちかも。下手したら“バツイチ顔”やぞ」と評した。実際のところは知らないが。
・出囃子はヴィヴァルディの「四季・春」
挨拶もそこそこに、AD鶴岡は自作のジオラマを持参。79階のマップを立体で作ってある(制作時間15時間)。
それを見た課長「絶対、(絵に)描いたほうがいいよ」まあまあ。
ジオラマを使って、ギザギザ階段の攻略法を論理的に解説。一気に飛ぶのではなく、階段の端を狙いながら1段1段下りるように進む。
そのアドバイスも空しく、有野課長またも失敗。クリアできそうも無いゲームなので、メーカーにクレームをつけたいらしく
「この回で祝男さん(前回激励に来た、バンナム石川祝男社長)来たら、すげー(文句を)言うのにな」。
・クール解説
その後何度も挑むが、ギザギザの餌食になるばかり。「一面でこんなに時間のかかってるゲームって、今まで無いん違うかな」。
再びAD鶴岡登場。コントローラーの手元を見せ、最後の着地の際のブレーキ(十字ボタンの左を押す)のタイミングを練習させる。
「この練習アホらしいわー。絶対タメにならへんよ」。
有野課長は文句を言っていたが・・・地味な練習の甲斐あって、ここは着地に成功!
前回失敗したゴール手前のプーカもやり過ごし、79面を見事に脱出!シーズンまたぎで合計5時間を費やした。
・見るからに痛そう
続く80階。素早い動きの鳥が居て“鳥恐怖症”の有野課長は苦戦するかと思いきや・・・その上のルートからゴールに入りクリア。
81階。ウニだかハリネズミだかのような、トゲトゲした敵が這っている。「何でこんな難しいの作り出せんねやろ」
有野課長の弱音・・・否、本音が出る。
30分ほどして、トゲトゲを回避して飛ぶタイミングを掴む。「徐々に進む、それが課長のええ所やねんな」。
そして鍵の前にはドラゴンが。その炎を絶妙なタイミングでかいくぐり、鍵をゲット!ミラクルプレイでゴール!
「夕方には帰れるかも!」
・CMじゃあるまいし
82階。タイムリミットが何と15秒という短さ!実はゴールと反対側にあるアイテム「タイマー」を
手に入れなければならない。
炎をかいくぐってタイマーをゲット、タイムが60秒増えた。さらに空中浮遊の出来る「ウイング」もゲット!準備万端でゴールを目指す。
残り1秒でドアにたどりつき、ゴール!「行けたー」有野課長、手を挙げてガッツポーズ!
が。ゴールは認められず、カイちゃんは倒れていた。どういうこと?
そうです。ゴールの前に着いたら、十字ボタンを押さなければいけなかったのです。
またも有野課長油断という特技が発動。嗚呼、何度やっても懲りない課長のぬか喜び。
・言いたいことも言えない世の中
83階。通り道にアイテムが2つ並んでいる。いずれも三角フラスコのような瓶で、取るとすぐにカイちゃんが死んでしまう。
しかも死因はタイムアップ。実はこのアイテム、「ポイズン」つまりは毒薬。タイムが急激に減るのだ。
ドルアーガの塔」にも同じものが出てくるけど、こっちにもあるのね。
なんとか宝箱に触らないようにジャンプし、鍵をゲット。冷静に対処してクリア。
・ここらへんは短く
84階から先は慎重なプレイを心がけ、サクサクと進んでいく。
88階。81階に居たあのイガイガが出現。しかしこれも絶妙のタイミングでジャンプし、スムーズに回避。さらにウイングをゲットしてゴール。
89階。不気味な顔のキャラと鳥軍団(ついでに言えば「リブルラブル」のマシュリンみたいな歩行キノコも居る)が待ち構える。
至る場所に不気味な敵が待ち構えるが・・・それでも冷静な操作で、危なげなくクリア。
・Bダッシュでも無理
挑戦開始から7時間、90階にたどり着いた有野課長
ここでは高速で上下する火の玉が、カイちゃんの行く手を阻む。「スーパーマリオ」の「バブル」(火の池から出てくる火の玉)みたい。
「1ヶ所、もしよろしければやらせてもらっていいですか」
丁寧な口調で、AD鶴岡が助っ人プレイを申し出る。6代目ADの実力や如何に?
火の玉をよけられる安全な場所は狭い。AD鶴岡は慎重にひとつひとつ回避し、見事火の玉ゾーンを突破。
さらに。火の玉の出ない通路から上昇してみる―この先に重要なアイテムがあるというのだ。
上の火の玉をかいくぐった先にあったのは「リング」。これがあると、火の玉に当たってもミスにならない。
下の火の玉担当のAD鶴岡は上手く回避するものの、上の火の玉担当の有野課長がミスを連発。かなりの時間を費やす。
鍵をゲットし、火の玉ゾーンを越えると・・・ゴール手前にまたまたアオスケが。奴らの動きを計算し、斜めに落下。
2時間30分を費やし、90階をクリア。
・奇跡の軌道
91階。強風で押し戻される中を、加速ジャンプで突破。飛んでくる炎は「頭突き作戦(頭を天井にぶつけることでしゃがむ)」で
回避し、あとは冷静にクリア。
92階にたどり着いた頃には、挑戦開始から10時間が経過していた。
大ジャンプで鍵をゲットしたはいいが、ゴールがどこにあるかわからない・・・。
一旦上に飛び、真横へ大きく移動する“奇跡のUターンジャンプ”!果たしてそんなことができるのか・・・?
と思ったら。絶妙の角度で敵をかわし、きれいな弧を描いてゴールへ飛び込んだ!「すげー!」
頑張った課長に、素敵なご褒美が。以前課長の物真似コスプレ写真の年賀状を送ってきた視聴者「三村くん」から、プレゼントが。
「お!純金名刺や!」かつて缶コーヒー「ジョージア」の懸賞賞品として出ていた「純金のオリジナル名刺」に
ゲームセンターCX 有野課長」と入れたものを作り、ゲームショウの時に渡してくれたのだ。いいなー。
ファンの激励に背中を押され、課長は先を急ぐ。
勢いに乗って93階も攻略。「ふと思ったけど・・・コレ、1日でクリアできるソフトだったん違うかな」自信がついてきたか。
・右から何かがやって来て
94階。宝箱の下がギザギザ床という過酷さにもめげず、ウイングをゲット。突然ジャンプする「さといも」みたいな敵に苦しみながら
ゴールまでの長距離空中浮遊に成功。神経をすり減らした課長に、笑顔も余裕も無い。
95階。床の足場が見えない中、炎が容赦なく飛んでくる。ボタンの微妙な強弱で高さを調節しなければならない。
連戦連敗の中、体がその感覚を覚えてくる。開始から40分、カイちゃんの背中ギリギリのところまで迫る炎から逃げ切ってクリア!
96階。敵や障害物はほとんど無いが、左右から炎が飛んでくる。しかも“出どころ”がわからないので、予測してよけるしか無いのだ。
それでも、あきらめず挑む―奇跡が起きることを信じて。
何とか鍵を取ったが、今度はその道を引き返さなければならない。片道だけでも厳しいのに、酷な話だ。
実に2時間を費やし、134回目のトライでようやくクリア。
・ここまで来るともう地獄
97階。宝箱を取るため、92階のUターンジャンプを応用。ウイングを見事にゲット!
しかしそこからが難しい。頭を天井にぶつけてギザギザ床に落下!スタッフからの悲鳴に「今『わー』って言いました?」と課長。
20分後、再びUターンジャンプ成功。空中浮遊に成功してゴール。
98階。いよいよ残り3フロアとなった。
間隔の狭い通路のギザギザ床、容赦なく飛んでくる炎。過酷な条件でゴールを目指さなければならない。
クリアできない筈は無い。しかし。まったく先に進んでいないのも現実。
挑戦開始から実に15時間。神経をすり減らしてきた有野課長から、生気が失われた。もはや限界か・・・
・最後の決断
時間は深夜1時を回り、ここでスタッフが動いた。「こっから、かなりまた難しくなるんですね。いかがなさいますか?」
課長のジャッジは「『本日は』ギブアップとさせていただきます」。完全なギブアップではなく「3面しか無いんで。
いつの日かクリアしたいと思います・・・」。
「『カイの冒険』に挑戦」無期延期!いつの日か必ずエンディングを出すことを、課長は誓約したのでありました。