開口一番、邂逅の一献

元巨人・江川卓さんと、元阪神小林繁さんが、日本酒「黄桜」のCMで“奇跡の共演”を果たした
http://www.kizakura.co.jp/company/release/20071012.htm)。
1979年の開幕前「江川事件」のあおりで、巨人から阪神に“左遷”された小林さん。
それ以来江川さんは、小林さんに「謝罪したい」と願いつつも・・・顔を合わせづらい、というのも事実だった。
現役当時は「お互いアイツには負けたくない。負けるわけにいかない」その一心だったという。
一線を退いた今は、その頃のことも思い出話として語り合える。彼らはお互いが居たからこそ、彼らに―巨人と阪神のエースに―
なれたというのだ。嗚呼、運命のいたずら。

人の心をほどき、人の縁を結ぶ。お酒の持つ力をアピールする、素敵なCMでありました。
・そんなにもあなたは
−「『江川事件』ってどんなんでしたっけ?」
1977年秋。法政大学4年の江川卓投手は、ドラフト会議でクラウンライター(現・西武ライオンズ)に指名された。
が。巨人入りを希望していた江川投手は入団交渉を拒否、アメリカ留学して野球浪人になる。
「指名された新人選手の交渉権は、翌年のドラフト会議の前々日で失効する」ことを利用し、1978年のドラフト会議の前日に
巨人と電撃的に入団契約を結んだ。これがいわゆる「空白の一日」。
超ウルトラ級の裏技で、憧れの巨人に入れる・・・と思いきや。コミッショナーの裁定は「この契約は無効」!
巨人は翌日のドラフト会議をボイコットすることになる。
・実は「元阪神」なんだよ
セコい技を使った巨人に対し、抗議の意味をもって4球団が江川投手を指名。くじ引きの結果、阪神が交渉権を獲得。
コミッショナーの提案により江川投手は「一旦阪神に入団し、その後巨人にトレードで移籍する」ことになった。
それで交換要員となったのが、巨人の小林繁投手だったのだ。
今回のCMのメイキング映像では、小林さんが「キャンプ直前に突然トレードを言い渡された」時の困惑を語っている。