ホッピーでハッピー!看板娘の決断

ルビコンの決断」(テレビ東京系)今週の舞台は「ホッピー」のホッピービバレッジ社。
居酒屋とかでよく見かける「ホッピー」―アルコール分0.8%、ビールテイストの「麦酒様炭酸飲料」。
そのまま飲んでもいいが、主に焼酎割りの割り材として使用されることが多い。
戦後間もない頃(1948年発売)から21世紀の今日に至るまで、酒飲みオヤジに愛されてきた。
・駄メイドはホッピーを応援します
ちなみに。我が家の冷蔵庫にもホッピー(330ml瓶)入ってます(近所のジャスコで買うんですが、
売り場の値札は未だに『コクカ ホッピー瓶』と旧社名のまま)。
ビールの代用品部門では「キリンフリー」(キリンビール)というライバルが出てきましたが、
「焼酎割り」にするならやっぱりホッピーなんで。
ホッピーと甲類焼酎25度を5:1で割ると、これでビールとほぼ同じ度数(アルコール分約5%)の
焼酎割りができます。ホッピー・焼酎・ジョッキの3点をよーく冷やしておくこと(「3冷」)を忘れずに。
世襲後継者、しかも“ギャル”
コクカ飲料(現:ホッピービバレッジ)社の創業者の孫娘である石渡美奈さんは、大学卒業後から
広告代理店で働いてきたキャリアウーマン。
そんな彼女が突然「会社を継ぎたい」と、同社に入社してきた!
当然、社員たちは「やりにくいな〜」と困惑する。しかし美奈さんは“ホッピーの看板娘ミーナ”として
会社を立て直すための大胆な改革に乗り出した。
再現ドラマで美奈さんに扮するのは、島崎和歌子さん。酒豪だから「ホッピー焼酎割り」も好きそう。
・何故なら「ワタシが嫌いだから」
美奈さんの大胆な改革、それは「女性の人気を集める」ための、ホッピーのイメージアップ。
当時の世の中といえば・・・女性が居酒屋に入れるようになったものの、炭酸水割りの「焼酎サワー」ブームで、
ビールおよびビールテイスト飲料のカテゴリーは人気が下降していた。
美奈さんはまず、ホッピーのビンやロゴのデザインが若者に受けないことを指摘。「ホッピーのイメージを変える」
と宣言した。
・ホッピーの黒歴史
そして。最初からホッピーと焼酎を混ぜてあり、そのまま飲める「ホッピーハイ」なる新商品を開発、
主に料飲店向けに売り出したのだが・・・お客の反応はイマイチ。
そりゃそうだ。ホッピーの焼酎割りは、好みの濃さで作るからいいのであって。
・全国区を目指せ
世の中にインターネットが普及してきた1999年頃。世間のホッピーファンは非公式でファンサイトを作っていた。
ホッピービバレッジは公式サイトを立ち上げ、焼酎割りのレシピから「ホッピーの飲める店」まで
情報を発信していく。現在は「ホッピーのジョッキ」などをネット通販で買うこともできる。
またインターネットの力によって、東京都内やその周辺に限られていた「ホッピーの飲める店」の評判が全国に
広がっていった。
デコトラは「ホピトラ」
世間のダイエットブームに乗り、ホッピーは「低カロリー・低糖質・プリン体ゼロ」を前面に出して人気を復活させる。
飲酒運転の厳罰化に伴うローアルコールビールの需要拡大も、ホッピーには追い風となった。
また、公共交通機関のラッピングバスやラッピングトレインでは広告費が高すぎるということで
自社配送トラックに派手なラッピングを施し、お金をかけずに「Hoppy」ブランドを宣伝することに成功。
シロクマのユルキャラ「Mr.Hoppy」が登場するテレビCMを制作したり、“看板娘ホッピーミ〜ナ”が雑誌などのメディアに
登場するなど、積極的な広告戦略も展開した。
・社長が変われば会社も変わる
イメージアップに貢献した美奈さんは、その実績をひっさげて副社長に就任。本格的に後継者の道を進む。
しかし!調子に乗ってしまった3代目副社長は、傍若無人な振る舞いで
工場の従業員たちの信頼を失墜させた。
それを反省した彼女のもと、再び社員は団結。
その後。炭酸水「ホッピーグレープフルーツサワー」の異物(酵母)混入による自主回収などのピンチも乗り越え、
売上はV字回復。
21世紀に入っては“昭和レトロな居酒屋”がブームとなり、「ホッピー」の赤提灯のある店に老若男女が
集まって来るようになりましたとさ。
・後日談
この日記を書くためにホッピービバレッジのオフィシャルサイトを見たら・・・
「5月14日の夜10時より約2時間の間、一時的なアクセス集中の為ホームページの閲覧が不可能となっておりました」
とのこと。番組の効果は絶大ですね。