心と心は通わないのか

新年一発目のNHK連続テレビ小説「だんだん」。いよいよ後半戦スタートです。
・作戦開始
2002年、秋。SJの「恋のバカンス」はラジオから人気に火が付き、リクエストも殺到。
出来上がったCDは近畿地方のCDショップのインディーズコーナーに並び、ますます注目度が上がっている。
SJのメンバーから、めぐみちゃん(三倉茉奈)とのぞみちゃん(三倉佳奈)がプロモーションのため、京阪ラジオの
番組に出演することになった。
しかも石橋さん(山口翔悟)が考えた作戦は「双子がひとりずつ、交互に出演する」というのだ。
・度胸満点
「今日のゲストは、今人気急上昇中のアーティスト“SJさん”でーす!」ラジオ番組のDJ・ミッキー緒方(せんだみつお)が
紹介。何せプロフィールその他が一切秘密なので、ミッキーさんも苦労している(笑)。
まずは、のぞみちゃんが出演。多少答えにくい質問をされても、さらりとかわす。このあたり、さすがは元舞妓さん。
ちょっと京都弁が出てしまい「京都の出身なのかな?」ちらっとバレてしまったが、それはそれでファンが食いつきそうだ。
緊張しながらも、何とかラジオの出番をこなした。「ワイルドダック」でラジオを聞いためぐみちゃんと康太くん
久保山知洋)、俊くん(東島悠起)はひと安心。
・二足わらじの宿命
別の日、今度はめぐみちゃんが出演。のぞみちゃん以上にガチガチに緊張している上、出雲弁が出てしまう。
のぞみちゃんほど上手く喋れず、めぐみちゃんは凹む。双子だってバレたらどうしよう・・・。
リスナーの反応は上々。何せラジオで顔や表情が見えないということもあり、双子だとは気付かれていない様子。
ラジオ出演以降、「恋のバカンス」は売上を伸ばし、ついにインディーズチャート1位に到達した。
そんな中。めぐみちゃんは大学の授業で介護実習があるので、2週間レッスンを休むことになった。
心配するのぞみちゃんに、石橋さんと衣川先生(森公美子)は「めぐみが少しでも『歌のことを考える時間』を
持てるように」とアドバイスする。
・どこぞの噺家さんのようだ
その頃、京都・祇園「花むら」では・・・雅堂の北島社長(田中猛雄)が、松江・石井酒造が売り込んで来た
ピンクの日本酒「花舞」を味見していた。
感想は一言「こんな邪道なもんを」。邪道ですか。「石井酒造には『杜甫』っちゅう、ええ酒があるのに」。
というわけで。久乃さんは石井酒造に断りの電話を入れた。ただし。忠さん(吉田栄作)が持ってきた宍道湖
大粒シジミは、お吸い物にすると評判がいいので、引き続き仕出し屋さんに納入して欲しいとのこと。
それを聞いた石井酒造の七代目(阿南健治)は「シジミは良くて『花舞』はダメか」「オレは『杜甫』を超えられんのか」
と落胆する。
・言うだけはタダだ
そこに居合わせた健太郎くん(木咲直人)は「親を超えたいという気持ちはよくわかる」と言う。今まで
「自分はシジミ漁師にしかなれない」と思い、漠然とした閉塞感を抱えていた健太郎くんだったが・・・将来は
「松江大学の水産工学部に入って、宍道湖環境保全の研究をしたい」と宣言した。
夢を語る健太郎くんに、忠さんが釘を刺す。「受かってから言え」・・・ごもっとも(笑)。
学校サボってた分を取り戻せるのか?それとも元から優秀なのか?
・書道の時間
再び京都。「琥珀苑」で実習するめぐみちゃんに、須賀さん(正司花江)薮田さん(西岡慶子)ら入所者たちは
シジミジルの歌声が聴きたい」という。
「いろいろ忙しいで・・・」と、ごまかそうとするめぐみちゃん。しかし。書道の練習中だった皆さんは、半紙に
「ききたい」「シジミジル」「恋のバカンスなどなど大書し、
めぐみちゃんとシジミジルに琥珀苑で歌うよう迫る。
断りきれなくなっためぐみちゃんは「のぞみがいっしょでなければ『SJとして人前で歌う』ことにはあたらない」と、
康太くん・俊くんを誘って琥珀苑ライブを決行する。
・納得するのか
めぐみちゃんの歌声を聴いて、入所者の皆さんも大満足。と同時に
「あんた、SJなんか?」うわ!バレたー!
その上。3人のこそこそした態度からのぞみちゃんが勘づき、石橋さんに報告。問い詰められて白状する。
めぐみちゃんはいきさつを話し、シジミジルの2人も謝罪。
「なるほどね」石橋さんは納得した(その表情を見た時ののぞみちゃんの『何で?』『石橋さんはめぐみの肩を持つの?』
という表情が秀逸でした=笑)。そして今後も、SJを売り出すために努力することを告げる。
しかし。もし“売り込み作戦”が失敗すれば「恋のバカンス」に続く第2弾は出せない、と石橋さんは厳しい表情を見せた。
年末・12月31日にワイルドダックで行われる年越しライブに、SJの出演が決まった。しかも!ラジオで全国放送されるという。
ここが、大きな勝負どころとなりそうだ。
・人口の辻褄が合わない
いよいよライブ当日。SJが初めてファンの前に姿を現す日だ。
重なるように立つ、一人分のシルエット。そこから“分身の術”のように双子が現れ、観客はビックリ。
「可愛いー!」平成のザ・ピーナッツに、惜しみない拍手と歓声が上がった。
松江の家族も京都の家族も、ラジオの歌声に耳を傾ける。「めぐみは帰って来れそうにないね」嘉子お母さん(鈴木砂羽)は
寂しそうに呟いた。
SJの顔出しライブは大成功。SJの4人は石橋さんと一緒に記念写真を撮った。「5人で『SJ』だが」。
・飛んで飛んで、飛ばして飛ばす
そして2003年春に、第2弾CDを発売することが決定。
第2弾の曲目は「あの素晴しい愛をもう一度」。引き続きインディーズで売り出し、4人でフォークソング路線を目指す。
「(メジャーデビューするのは)双子ちゃんだけでええん違うかなー」と竹中部長は呟くが、あくまで「SJは4人」なのだ。
その竹中部長が、俊くんに話があるという。「SJを脱退し、新しく結成されるロックバンドでリードギターを弾かないか」。
引き抜き話に、俊くんの心は揺れるのであった。レッスンやレコーディングで演奏ミスを連発、明らかに様子がおかしい。
・やっぱり要らない?
そんな中。SJが「インディーズに現れた新スター」として、音楽雑誌の取材を受けた。
出来上がった雑誌の写真を見てビックリ!4人で写真撮影した筈なのに、双子のアップしか使われていない!
レッスンでも無視されることが多いタンバリンの康太くん、自分は必要ないのでは・・・と疑心暗鬼になる。
と、俊くんがいきなり泣き出し、竹中部長から引き抜き話があったことを打ち明けた。
「コレは竹中さんの罠だが!」めぐみちゃんは「石橋さんを信じるべき」とメンバーに告げた。
その石橋さんは、音楽雑誌の出版社に抗議。事務所の方針とSJのポリシーの間で、板挟みになって悩むのであった。
・「老後」ではなく「進路」
ある日。「花むら」の茶の間に、後藤先生(伊武雅刀)が上がりこんだ。大学病院の定年間近という後藤先生は、
一条のお祖父ちゃん(夏八木勲)に「退職後は地方の病院で働きたい」と打ち明けた。
医師不足・産科医不足に悩む地方へ―出来れば、同期の盟友(石橋さんの父)の郷里である島根県に行きたいというのだ。
幼いころから長い付き合いの、一条のお祖父ちゃんは「お前が出て行ったら、せいせいするわ」と言いつつ、少し寂しそう。
・新たな道が
SJの第2弾CDがリリースされた。が、売上は思わしくなく、ショップでも在庫を抱えている。
いよいよ竹中部長は“テコ入れ”を命令した。「今後は双子だけで行く」。
「その前にもう一度だけ、4人のSJで歌わせてやって下さい」と、石橋さんは懇願。その結果、SJは3月にワイルドダックで
ライブをすることになった。
そんな折、健太郎くんが島根大学に合格。「宍道湖の環境を守る」という目標に向かって、大きく前進するのであった。
・天国から地獄へ
ワイルドダックでのライブが大盛況に終わり、歌うことの楽しさを実感するSJの4人。今後も一緒に頑張ろう、と誓い合う。
乾杯の席に、石橋さんも現れた。が!その口から、衝撃の言葉が発せられた。
「SJは今日限り、解散する」。
何いっ!SJ強制終了!?次回、新生SJ「SWEET JUNO*1」プロジェクト始動。
・今週のニュース
今後SJ改めSWEET JUNOが歌うオリジナル劇中歌「いのちの歌」がリリースされるらしい
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090110-OHT1T00030.htm)。
それに先立ち、今月14日にはマナカナのファーストアルバム「ふたりうた」が発売されるとのこと。
赤いスイートピー」や「恋のバカンス」を収録。こちらも要チェックだ。

*1:昨年末のスペシャル「ゆくだんだん・くるだんだん」で出ていたユニット名。