食欲という恐怖

フジテレビ系「とくダネ!」の司会・佐々木恭子アナが、“できちゃった再婚”したことを発表した。
ワイドショーの司会者が、自らワイドショーのネタを提供するパターンである(笑)。
お相手は1つ年下の会社員の方。同じ関西人ということもあって意気投合したとか。
最近、恭子ちゃんの顔が丸くなった(太った、ということではなく。表情に穏やかさが出てきた)なー・・・などと思ったら。
妊娠なさってたんですね。
思えば。先日の東京都の“急病妊婦たらい回し事件”のニュースを伝えている時の恭子ちゃんは、複雑な表情をしていた。
自分ひとりの体ではない身ゆえ、「他人事ではない」と思ったのだろう。
今度こそはお幸せに。
・暴走する食欲
で。今回ネタにするのは、その話では無く。番組で紹介されたPWS(プラダーウィリー症候群)という病気のこと。
この病気は先天的な染色体の異常により、脳の満腹中枢が機能しなくなるというもの。
(注:PWSには、食欲亢進の他にも低身長や睡眠障害など、様々な症状があるそうですが・・・今回の番組では特に、
生きることの基本である「食欲」に支障をきたしている例をとりあげていました)。
満腹中枢が機能しないということは「腹いっぱい食べても満腹感・満足感を得ることが出来ず、際限無く食べ続けてしまう」。
カロリーオーバーだろうが胃袋が満タンだろうが、食欲のままに食べ続けてしまう。精神的ストレスによる過食症などとは違い、
脳の“食欲のブレーキ”である満腹中枢が壊れているので、歯止めがきかないのだ。
その結果。心臓病や高血圧などの疾患を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもある。
そんな病気があるんですね。知らなかった。
・愛知県にもあるらしい
またPWSは、患者の家族にも多大なる負担を強いる―カロリー摂取を抑えるためには、基本的には食事制限をするしかない。
何せ食欲が抑えられないので「店で売られているパンの袋を開けて、その場で勝手に食べ始めたりする」こともあるそうで。
病名や原因が判明する前は「親のしつけが悪いから」だと言われたり、大変な思いをすることも多々あったという。
そして一番困るのは・・・この病気の専門医が、まだ少ないということ。遠隔地の病院に通院しなければならない患者も多い。
・病気とつきあう
近年、PWS患者とその家族を支えるネットワークが出来て各種支援活動が行われている。患者と家族(特に親御さん)の間に
適切な信頼関係を築けば、普通の人と変わらない生活を送ることも出来るという。
もっとも。病気があってもなくても、家族で支え合うことは大切なのだが。