2組の「父と娘」

今週のNHK連続テレビ小説「瞳」
・0円の男
先週、神社で実父・長瀬さん(勝村政信)を見かけて以来、ずーっと気になっていた瞳ちゃん(榮倉奈々)。
勝太郎じいちゃん(西田敏行)がいつも眺めているアルバムを開く―お父さんの顔のところは「¥0」という
値札のシールで隠されている。
それを剥がしてみると・・・若かりし頃の父の顔が出てきた。間違いない。
・いよいよプロへ
そんな中。老人会おげんき倶楽部の皆さんが、今後もダンスを教えて欲しいと依頼してきた。
ローズママ(篠井英介)の勧めもあって、レッスン料をとって本格的にコーチすることに。
BAR「ROSE」のダンススタジオを間借りし、「瞳ダンススタジオ」が始動した。もっとも。生徒が4人だけじゃあ、
スタジオの家賃を納めたらほとんど儲けは出ないが(^_^;)。
それにお年寄りは、BARで「値段のついてるもの(つまりはお酒)」を注文してくれないので、ローズママとしても宛て外れ。
萌ちゃん(鈴木聖奈)の協力で、宣伝用のチラシを作って街で配布。果たして生徒は増えるのか?
・ずいぶんデカくなって
長瀬さんは神社で「来週また来ます」と言っていたので、瞳ちゃんは翌週こっそり様子を見に行く。物影に隠れていたのだが、
走って来たガキッチョに衝突されて転倒、バレてしまった(死)。
「瞳か?」長瀬さんは一目見て、そこに居る長身の女性が己の娘であることを察知したのだった。
そういうのは一発でわかるものなのだろうか・・・背が高くなってて、びっくりしたろうなー。
・札幌の家族
13年ぶりの再会を果たした父と娘。互いの近況を語るが・・・今更という感じなので、ぎこちない空気が漂っている。
長瀬さんは百子お母さん(飯島直子)と離婚後、友人の助けで少しずつ仕事をもらって借金を完済したという。
現在は神田で小さなデザイン会社「NW Design」を設立。従業員2人と一緒に頑張っている。
そんな長瀬さんに、瞳ちゃんは「どうして自分たちを捨てたのか」と問い質す。どれだけ寂しい思いをしていたか、と。
・それぞれの波紋
長瀬さんは「自分の夢に夢中だった」と振り返る。
何十万円もするスーツを着て、高級レストランに行って・・・そんな生活をするのが楽しかった、と。典型的な
「バブル期の男」だな。
それが借金で叶わなくなったとき、自分の価値が失われたような気がしたというのだ。
ショックと失意で終わった、父との再会。当然、勝太郎じいちゃんに言うわけにもいかない。
ついに、百子お母さんに打ち明ける・・・と「もう忘れなさい。長瀬のことも、会ったことも」と言われる。
忘れようとしたいのはやまやまだが、やっぱり胸につかえている。実の父親なんだし。
・もし居たら・・・
築地・森本食堂。悩み事のありそうな瞳ちゃんを見かねて、KENさん(眞木大輔)が相談に乗る。
心のままにするといい」とKENさん。心のままに―もう一度、お父さんに会ってみたい。
結局、勝太郎じいちゃんにも長瀬さんのことを話した瞳ちゃん。案の定、じいちゃんは長瀬さんを許すつもりは無い。
やっぱりダメか・・・と落ち込む瞳ちゃん。
しかし。話を聞いていた明くん(吉武怜朗)と友梨亜ちゃん(森迫永依)は「もし自分のお父さんが居るなら、
会って話をしてみたい」と言う。そういえば2人とも、父親に捨てられた身。いろいろ聞きたいこともあるわな。
やっぱり、私もお父さんに会って話をしたい。勝太郎じいちゃんも、渋々了承するのであった。
・娘さんですか
瞳ちゃんは長瀬さんの名刺を頼りに、神田の「NW Design」事務所を訪ねた。
デザイン事務所といっても大口の仕事があるわけではないが、従業員2人と一緒にそれなり頑張っているようで。
そして。父と娘の会話は・・・相変わらず、ぎこちない。仕事が忙しそうということもあり、瞳ちゃんはすぐに出て行った。
勝太郎じいちゃんとしても、瞳ちゃんが実父である長瀬さんに会うのを反対することはできない・・・と言うのだが、
やっぱり複雑な心境のようだ。
・バブルはじけても
瞳ちゃんが抱える、もう一つの悩み―それはダンススタジオの新規加入者が全然来ないこと。
そこへ。「ダンス教えてよ」入門志願者第1号が現れた・・・と思ったら。長瀬さんだった!
ローズママが長瀬さんを見た印象は「あれが“バブルはじけちゃった顔”なのね」。
今は心身ともに地味なものである。
そして。長瀬さんは手土産に、あるものを持参して来た―「瞳ダンススタジオ」の、カラフルで見やすいチラシ。
瞳ちゃんが長瀬さんの会社に置いて行ったものを改造し、プロの仕事で作ってくれたのだ。
今更父親ぶるのか、という感じではあるのだが。こちらも娘に対し、何かせずには居られなかったのである。
・またもフォースに救われた
こうして、瞳コーチのレッスンが始まった(当然、このことは勝太郎じいちゃんにも百子お母さんにも極秘である)。
運動不足の中年の体に鞭打って、バテバテになりながらも猛練習についていく長瀬さん。
スタジオに通って練習を重ねるうち、難しいステップもこなせるようになる。そして踊りきった時
「できたー!」思わず瞳ちゃんとハイタッチ!“ダンスの力”は、ぎこちなかった2人の溝を埋めていた。
しかし。長瀬さんは「僕たちはもう、会わない方がいいだろう」と言って、またも瞳ちゃんのもとを去って行った・・・。
これで良かったのかもしれない。長瀬さんにはもう会わないだろう、ということをお母さんとじいちゃんに告げる。
じいちゃんはひと安心だが、今度は百子お母さんが元夫のことを気にするのであった。
・次週のキーパーソン
そんな一本木家の事情とは関係なく。児童相談センターの若山さん(近藤正臣)が、久しぶりにやって来た。
若山さんは東京都の「子供家庭支援センター」に、優秀な里親として勝太郎さんや瞳ちゃんを推薦したという。
そこで。事情のある4歳の女の子を一週間預かってもらいたい、という依頼が来たのだ。
一本木家は受け入れに全面賛成。というわけで、森田さらちゃん(松本春姫)がやって来た。
さらちゃんはお父さんを早くに亡くし、お母さんと2人暮らし。そのお母さんが検査入院する間ショートステイするという。
このさらちゃんが、瞳ちゃんの家族にも大きな影響を与えることになろうとは・・・?