贈る言葉は「氣力」

NHK土曜ドラマ「フルスイング」最終回です。
卒業を間近に控えた、3年4組の生徒たち。歌の練習をする後ろで、高林先生(高橋克実)がむせび泣いていた。
卒業式の前から泣いてどうするよ・・・(^_^;)。高林先生は「卒業式では絶対泣かない」と約束させられる。
・やっぱり同じ病気?
その一方。最近腰痛に悩まされて調子の悪い高林先生。病院で検査を受けた結果は「膵臓がん」。
そのことを妻・道子さん(伊藤蘭)に、暢気に笑いながら電話で報告すると・・・案の定、怒られた。
そりゃそうだ!家族がガンになったと言われたら、誰だって冷静では居られないだろう。
息子・公平くん(川口翔平)も動揺し、父親の居る九州に飛んできた。そして入院するよう説得するのだが
「卒業式まで待ってくれ」と懇願する。
どうも高林先生と、同じ局で現在放送中のドラマで「落語家の某師匠が、弟子のために病身を押して
稽古をつけた」姿が重なるんですけど(血涙)。
・風のように駆け抜けて
そして卒業式が終わり、高林先生は学校を休職。東京に戻って入院し、治療に専念することに。
プロ野球のコーチをしていた頃は、家を空けることが多かった生活。入院してからの生活が、幸せな家族団欒でもあった。
彼の入院生活は「5週間で終わった」。60歳という若さで、高林先生はこの世を去った。・゜・(ノД`)・゜・
高林先生の苦しい闘病生活は、あまり詳しく描かれなかった。そうすることで、高林先生の明るいキャラクターを
損なわないようにしたのだろう。
・あの花のように
その年の夏。高校で高林先生の「学校葬」が行われることになり、道子さんと公平くんが招かれた。
そこで卒業式当日の故人の様子が語られることになる。
自分がガンに冒されていることを生徒たちにカミングアウトし、「氣力」という言葉を黒板に大書する。
そして「氣力とは『最後まで諦めない心』」と語り、痛む体でバットを“フルスイング”してみせるのだった。
己の身をもって、生きることの素晴らしさを示した高林先生。球界や高校の教え子たちを、見守っていることだろう。
以前この枠で放送された「ハゲタカ」の時みたいに、「フルスイング」も再放送スペシャルやってくれー!