納涼!ホラーゲーム

フジテレビ721ゲームセンターCX」。

今回の挑戦ソフトには
暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています
ゲームセンターCX課長 有野晋哉

冒頭から警告メッセージが表示され、王様もドクロキングに変身。「けっして一人では見ないでください・・・」。
・あの時だったのか
「どうも!台風が吹き荒(すさ)ぶ中、ゲームをしている『ゲームセンターCX』課長の有野です」このロケ日もまた、
台風の日だったらしい。
「なんと今日の2日前、13日の金曜日でした」・・・ってことは7月15日の日曜日か。
銀座でブランド物の「エゴバッグ」が即日売切れになった日だな。新潟県中越沖地震の前日だ。
そんな日の「有野の挑戦」に登場したのは、スーファミ用ソフトクロックタワー(1995年、ヒューマン)。
番組初のホラーゲームということで、午前中からブラインドを下ろして照明を暗めにする。
・お嬢さん、切らせて下せぇ〜
クロックタワー」は「バイオハザード」(カプコン)などと並ぶ、本格ホラーアドベンチャーゲームとして人気の作品。
wikipediaの説明によると、ダリオ・アルジェント監督の恐怖映画「フェノミナ」へのオマージュが随所に見られるという。
舞台は北欧。孤児院育ちの14歳の少女・ジェニファーと3人の少女たちは、富豪のバロウズ家に養女として招かれた。
大きな時計塔のある、立派なお屋敷−しかしそこには、デカい鋏(はさみ)を持った殺人鬼・シザーマンが潜んでいた。
少女たちが次々と殺され、ジェニファーにも魔の手が・・・!果たして彼女は悪魔の館から脱出することが出来るか?
今回の目的は、無事脱出してエンディング画面を見ること。選択肢によっては、バッドエンドもあるので注意。
・怖いですねえ恐ろしいですねえ
「かちょ・おーん!」今は亡きメーカー「HUMAN」のロゴが画面に出る。
「プロレス(のゲーム『ファイヤープロレスリング』)やってたとこ違うの」プロレス以外もやってますよ(笑)。
(注:ゲーム画面の(C)が「サンソフト」になってるんですが・・・今はサンソフト著作権が移ったのかな?)
画面が一転、ホラー映画のオープニングのような不気味な画面に変わる。
「コレ一人でやったら怖いやろなー」。
・ホラーと美女
1995年、9月。孤児院のメアリー先生に引率され、ジェニファー、アン、ローラ、ロッテの4人がバロウズ家にやって来た。
黒髪で太眉のヒロイン・ジェニファーを見た有野課長石原真理子さんみたいやな」。石原真理子さんというより、
(「フェノミナ」主演女優の)ジェニファー・コネリーさんがモデルなんだろうけどさ。
・一人減り、二人減り
部屋にメアリー先生が戻って来ないので、様子を見に行くジェニファー。戻ってみると、仲間の少女たちが消えていた。
屋敷の中を探索する・・・と「キャアアアアアア!」絹を引き裂くような悲鳴!そして少女の死体が!
そしてそこに現れた、大きな鋏を持った小柄な殺人鬼−シザーマンだ!逃げろジェニファー!
ザッ、ザッ、ザッ・・・ゆっくりした足取りなのに、確実にジェニファーに追いつく。
倉庫のような部屋に逃げ込み、ハシゴを上って干草置き場の上に隠れる。すると目の前に居るシザーマンが、
そのまま素通りしてしまった。
実はシザーマンの追跡は、特定の「ある行動」をすることで回避できるそうで(この場合は「ハシゴを上る」)。
・謎解きが冴える
屋敷の中は開かずの扉だらけ。家具を動かすと現れる隠し扉なども多い。
「バイオ(「バイオハザード」)っぽいな」元々「バイオ」などは得意な有野課長、様々な知恵を働かせて
屋敷内の様々なアイテムを手に入れる。「メアリー先生の香水」「ロープ」「ハム」「黒のローブ」・・・
「殺虫剤」を手に入れてゴキブリを退治すると、金色の鍵が見つかったり。
・サイコホラー的恐怖
ベッドルームの鏡を調べると鏡の中から手が伸びてジェニファーの首を絞めた!
敵はシザーマンだけでは無いようだ。今更ながら説明書を確認すると・・・

「Bボタン(パニックボタン):ジェニファーが危機に陥っているときに連打すると、回避できる場合がある」。

もう一度同じ場所で試してみると、どうにか逃げ出せた。
そして中庭へ移動。怪しげな納戸があるので入ってみると、大きな“檻”があった。中に何か生き物が居る・・・
「う・・・へ・・・」うなり声を発した。髪がボサボサでやせこけているが、よく見ると人間のようだ。
「だ、誰?」
「クイ・・・モノ」空腹のようなので、ハムを与えてみる。
「あの・・・あなたは?」
「ば・・・ろうず。」何とこの屋敷の主・バロウズ氏だった!何故こんな所に監禁されているのか・・・?
ポルターガイストと黒魔術
ジェニファーは別の部屋で壁画を見つけた。「儀式の行われている絵」である。どこの部屋を描いたものなのか。
西館へ移動、部屋に入る。引き返そうとするとドアが「あ、開かない!」
ポルターガイスト現象で、部屋の中の物が飛んでくる!襲い掛かってくる!Bボタン連打で回避。
ピアノ室を調べていると、またシザーマンが!どうにか回避し、ピアノ室で「杖」をゲット。
廊下の床が抜けていて、板が1枚渡してある。シザーマンに追いかけられ、板の前まで来たとき
「ひょいっ」と板を外した!殺人鬼はそのまま落下!「死んだかな」。
その後、魔方陣の描かれた部屋を発見。先ほどの壁画と同じように、杖を挿してみると・・・抜け穴が開いた。
・音楽がまたスゴい
抜け穴は地下へと通じていた。恐怖を孕(はら)んだ不気味なBGMが流れる。
黒装束の人々が何人か居る−ジェニファーも「黒のローブ」で変装して進入。番犬はメアリー先生の香水をつけてスルー。
奥に進むと、何やらカーテンで仕切られた場所が。
その中には・・・この世のものとは思えない怪物が!人間の赤ん坊が醜く肥大化したような、四つ足の生物だ。
怪物は執拗に追って来る。逃げろジェニファー!
岩場の上に登ろうとするが、斜面がなかなか登れない。怪物はすぐ後ろに迫っている!
「B(ボタン)か・・・“火事場のクソ力”的な」どうにか登りきり、そこにあった箱を落とすと。
怪物が猛火に包まれ、消えてしまった!「『しもた!』みたいな感じやな」。
・ひとりぼっちの戦い
間一髪、危機を回避したジェニファー。しばらく行くと、上に行くエレベーターを発見。乗ってみると
「きゃあああああ!」悲鳴、そしてエレベーターから滴る鮮血!そしてエンディングっぽいスタッフロールが。
「えー」頭を抱える有野課長に、スタッフから説明。
「主人公が殺されるエンディングは、全てバッドエンディングなんで。殺されないグッドエンディングを目指して欲しいんですよ」
このゲームには9種類のエンディングがある。ジェニファーの行動次第で、エンディングは変わるのだ。
そして。「ホラーゲームをたっぷり味わって頂くために。ここからは、スタッフは全員出て行きます」
スタッフ全員退出、有野課長は一人でのプレイを命じられた!しかも照明をすべて消し、明かりは蝋燭(ろうそく)のみ。
下から照らされると、顔が怖いぞ(汗)。
・間違っているらしい
やり直した地下洞窟で、友人の一人・ロッテを発見。
彼女は瀕死の状態で「時計塔へ・・・スイッチを・・・」と言い残した。
再びエレベーターに戻る。が、エレベーターの天井から殺人鬼が登場!「きゃあああああ!」
他の部屋に見落としが無いか、何度かチェックしてからエレベーターに戻るが・・・その度、奴に惨殺される。
と。メアリー先生が。安心したのも束の間。ざくっ、と刺されて死亡。メアリー先生、まさかの裏切り!
・普通見るよな
ここはコンティニューを諦め、最初からやり直し。
先ほどのハシゴがあった倉庫部屋で、車のエンジンキーを発見。
「この車なら逃げられるかも・・・」逃げろジェニファー!「でも・・・。他のみんなは・・・」気にするのかー。
「どうしよう・・・」逡巡した末、車に乗って強行突破!
疾走する車の絵とともに、スタッフロールが。やった、脱出成功か?「まだ(外は)明るいけど、やりました!」
ガッツポーズ!と思ったら。運転席のバックミラーにでっかい鋏が。
「きゃあああああ!」有野課長、残念でした。「死んだ・・・。バッドエンディングかー。車、後ろ(の座席)確認しとかなー」
・孤児になった理由
終わりの見えない恐怖。でも「怖がろうにも・・・外で、セミすっげぇ鳴いてる」。
見落としが無いか、再び隅々をチェックする有野課長。とある部屋の壁に、後から補修されたような痕跡を発見。
棒で叩いて貫通させ、中に入ると・・・隠し部屋があった。
部屋の床に、黒い革のカバンが転がっているのを発見。お医者さんの診察カバンだ。名前の刺繍は「ウォルター・シンプソン」。
「パ・・・」声を詰まらせるジェニファー。「パ・・・!」彼女が5歳の時から行方不明になっていた、産婦人科医の父親の名だった。
「(ますだおかだの)岡田かと思った『パ!出たあ』って」と課長。
・老けた子供
その横には、白衣姿の白骨死体が!父の亡骸を抱えるジェニファーの様子が、実写さながらのリアルな画像でアップになる。
その手にはメモのような紙切れが握られていた。日付は1986年11月10日。
それによると・・・このバロウズ家で、バロウズの妻・メアリーが双子の男の子を出産した。それが「悪魔の落とし子」
ボビィとダンであり、「私の右手は、生まれたばかりの奴らに食いちぎられた」というのだ。
「奴らは体機能が不完全なため、このままなら3日と生きられない」筈だったのだが・・・それが9年も生き延びて
「鋏を持った殺人鬼」と「肥大化した赤ん坊」になってしまったのだ。
大きな謎がひとつ解けた−メアリー先生は彼らの母親であり、この家の元妻。
そうか、シザーマンって子供だったんか。それは知らなかった。小柄で背中が曲がってるから、老人かと思ってました。
・巨大怪物現る!
グッドエンディングを出すには、手順を一つでも間違ってはいけない。
そこで。番組スタッフから巨大怪物を投入!
かつて「ウラワザジェットストリーム」で活躍した「タニー」こと、音響の谷澤宗明さん!
スタッフきっての「クロックタワー」好きである彼が、サポート役を買って出たのだ。
「好きやからって、収録に参加してもええもんでもないと思うよ」。課長は乗り気でない。
・最大の恐怖は
有野課長が見落としていた場所へ、ヒントを出しつつ誘導するタニー。
その指示に従い、とある部屋の籠に居たカラスを逃がしてやる−これが何か関係あるのだろうか。
協力プレイが1時間経過したところで、「もう大丈夫です」タニーはお役ご免と退散。
「いちばん怖いのは、タニーと2人の空間やったな」。巨大怪物の影に怯える有野課長。「オーバーオールなのに
膝がパックリ割れてんのがスゲェ怖かったな」そこかい。
・一部訂正しました
さて。その先に新しい展開はあるのか。
「『時を固着』させなアカンからなー」。と有野課長は呟く(注:この「時を固着させる」とは、「儀式の部屋」で
行われていた儀式のこと。「時を固着させ」たことによって、死ぬ筈だった双子は異形の姿で生き永らえている。
だから正確には「固着させ」た「時」を、再び動かさなければいけないのだ)。
・映画ならクライマックス
エレベーターで3階へ向かうジェニファー。天井が開いて奴が出て・・・来ない。
「お!コレで行けた」無事エレベーターを出て、時計塔のハシゴを上がろうとする。そこでシザーマンが追ってきた!
追いつかれる寸前、時計塔のスイッチレバーを発見。スイッチオン!
「ギギギ・・・」時計の歯車が回り出す。するとその音を聞いて、シザーマンが苦しみ始めた!シザーマンは悶絶しながら、
時計塔の下へ転落!やった!倒した!
・ラスボス?
スイッチレバーの横には、誰かが倒れている。仲間の一人・ローラだった。
駆け寄ろうとすると、スイッチの陰から悪魔の母・メアリー先生が飛び出して来て。
「この小娘がっ、よくも私の坊やたちを!」ジェニファーに掴みかかった。
ジェニファーが危ない!「Bボタン!」連打すると、先ほど逃がしたカラスが仲間を連れて飛来した!
メアリー先生の頭をつつき回し、足場から転落させた!
・静かだから、わかりません
時計塔のてっぺんから、外を見るジェニファーとローラ。「すげえ雨や。晴れればいいのに」。ほどなくその雨が止み、
スタッフロールが出てきた。
「あんまハッピーじゃない音楽やな」果たしてコレはグッドエンディングなのか?「どっちや?コレ」
そこへ巨大怪物タニーが登場。部屋の照明がつけられる中
「コレ、グッドエンディングです」ゴールの宣告だ。
有野課長クロックタワー」攻略。「達成感が無いのが怖いなー。今日オレ、ボタン数えるぐらいしか押してないん違うかな。
多少、ここ(コントローラーを持つ掌)が痛くなるぐらいのゲームの方が向いてるかも知れませんね」。
いろいろ怖かった悪魔の館を完全攻略。お疲れ様でした。
・次カイ、いよいよ最終カイ
そして。次回は「ゲームセンターCX」第7シリーズの最終回。次回はいつもと「何かが違う」。
「有野の挑戦」は、あの「冒険」をやっていただきます。エンディングが“アレ”だけど、いいのかなあ・・・?