ある雨の日の風景

朝から雨である。夕方、雨が止んだ隙をついて買い物に出かける
(道路が通勤マイカーで渋滞していたので、自転車を使う)。
ドラッグストアで買い物を済ませた頃、また雨が降り出した。
雨はすぐ豪雨レベルになり、遠くで雷が鳴っている。すぐに出て行くのは危険なので、
雨脚が弱まるまで店内で待つことにした。
「降ってきちゃいましたね」店員さんが、店の外に出してあった特売品を引き上げに来た。
「降ってきましたね・・・しばらく雨宿りさせて下さい」出入口のそばで、ぼーっと立って待つ。
その間にも、車で買い物に来た人がどんどん帰っていく−ワテも車で来れば良かったかな。
・強行突破
30分ほど待ったが、いっこうに雨が弱まる気配が無い。というわけで、強行突破で帰ることにした。
ザーザー降りの雨の中、自転車を走らせる。洗車機の中の車になった気分である。
何せ鼻と口に雨水が容赦なく入ってくるので、呼吸ができない。
陸上にいながら溺死するという、貴重な経験をするかと思った。
道路も川のようになっている。自転車で5分の道のりが、とてつもなく遠く感じた。
・あれ?
何とかダメアパートの前に到着。「しかし。こんな姿、ご主人様には見せられんな」
などと思っていると・・・向こうから1台の自転車が。背の高い男性が乗っている・・・と思ったら
「やあ」
ご主人様かい!!
会社帰りに歯医者に行って、この雨に遭ってしまったとのこと。
こりゃ晩飯の前に、濡れた服を洗濯せにゃいかんな・・・。