しりとりタイトルホルダーの意地

フジテレビ721ゲームセンターCX」。有野さんは最近「課長」と呼ばれることが多くなってきたらしい。
「有野の挑戦」今回のソフトはファミコンワギャンランド」(1989年、旧ナムコ)。この作品の後にも
何作か続編が作られている、隠れた人気シリーズだ。
・声が小さいと嘲笑されます
このソフトを「知らんわー」という有野課長のために、ちょっと能書きを。
主人公は緑色の怪獣・ワギャン。もともとはナムコから発売された“大声測定器”の玩具だった。
だからゲームの中のワギャンも“声”が武器−「ワッ」とか「ギャ」という悲鳴の固まりを敵にぶつけ、
麻痺させることができるのだ(あくまで動きを止めるだけであり、倒すことはできないが)。
そのワギャンの故郷・ワギャンアイランドが、悪の科学者・Dr.デビルに占拠された!
手下のボスキャラたちから島を取り戻し、仲間達を救え!
NAMCOTのハードケースを開けて
「げーむせんたー・しーえーっくす!課長ON!」でゲームスタート。
基本的には横スクロールのアクションゲーム。可愛い姿とは裏腹に、手ごわい敵キャラが襲ってくる。
「あれ?倒されへんのや」ワギャンの「ワッ」という声をぶつけても敵が死なないので、困惑する有野課長
パワーアップで無敵状態になって乗り越え、早速出てきた最初のボスキャラと勝負!
・城→ろうそく→熊
その勝負とは・・・何と「絵しりとり」!画面に表示される24枚のパネルから、答えに合う絵を選ぶゲームだ。
テレビ朝日系の深夜番組「虎の門しりとり竜王戦」でタイトルを取ったことのある有野課長としては、負けられないところ。
見事ノルマをクリアし、最初のボスを撃破。
・怖いよー
続いてステージ2へ。ブロックに囲まれた先に、工事現場のおっさんみたいなボスが居た。
ボスとの勝負はしりとりだけではない。「神経衰弱」の場合もあるのだ。
8ビットとは言え、敵の記憶力は正確。確実にパネルを取っていく。
しかし有野課長は24枚のパネルに法則性があることを見抜き、あっさり撃破。こういうのは強いなー。
・無敵なしには進めない
ステージ4はジェットコースターのレールのような道が何本かあり、そこに乗って進む。
敵の少ないルートを探し、ボスステージへ。
女ボスとのしりとり勝負で、答えが思いつかない有野課長にスタッフから「ある!」「ある!」の声。
「腹立つわー」苛立つ有野課長(笑)。
やり直しの後、再戦。時間切れになるも「あたい かんどーしたから ないしょでとおしてあげるね」
ノルマクリアで通過。「そんなボス居んねや・・・」。
・天敵オールスターズ
水辺のステージ5。トリッキーな動きをするタコや、絶妙に邪魔な位置に居るカニなど
高橋名人の冒険島」(ハドソン)の“タコ地獄”を髣髴とさせる。
そしてボスは有野課長の天敵・ドラゴン。ドラゴンといえばいつも苦戦する相手なのだが、
しりとり勝負なら問題なし。開始から1時間30分で折り返し点ステージ5をクリア。
・可愛いふりして厳しいの
ハイペースの快進撃を続ける課長−それもこれも。ゲームオーバーになってもコンティニューがあるおかげ。
何度やられてもコンティニューがある筈・・・と思いきや。
ステージ6でゲームオーバーになった時、タイトル画面に「CONTINUE」の文字が無い!
そうです。コンティニューの回数は8回まで。つまりは全24機で10ステージをクリアしなければならない。
「先言うとけよ・・・」というか何故最初に説明書を読まない、万年課長!
タツノオトシゴっぽいボス
やり直して再び、ステージ6へ。しかしタコやカニに加え、動きの読みづらい魚に足止めされる。
おまけにボス戦の神経衰弱にも敗れ、どうしても先に進めない。
ゲームセンターCXの大殺界がやってきたよ」
地道に進んでボスと再戦。今度は法則のパターンに入り、勝利をもぎとった。
・そもそも「声」だから
ステージ7はメルヘンチックな村−ワギャンの故郷の村だ。
その終盤、ワギャンによく似た(若干色の褪せた)恐竜が現れた−村の長老様だった。
「これをやろう。『スーパーワギャナイザー』じゃっ!」
スーパーワギャナイザーとは・・・強力な超音波を撃てるようになるアイテム(これも元々は音波銃の玩具)。
今まで敵をしびれさせるだけだったものが、敵を倒せるようになった。
ワギャン光線スゴいなー」光線じゃなくて超音波だ。技名を勝手に変えるな、有野課長
・どけどけー!
スーパーワギャナイザーで敵を蹴散らし、ステージ8を突破。
ステージ9はハイスピードの強制縦スクロール。「パルテナの鏡」を思い出してしまう。
雲を飛び移り、上り詰めて「悪魔の木」の中へ入ると・・・今度は自由落下!!
落ちたところからがファイナルステージ10。
・その絵何なのかわかりませーん
「地面が無い、ってだけでイヤやな」有野課長が苦手とする、狭い足場が続く。
動く足場を越えたところに、(跳び箱のロイター板のような)ジャンプ台が。
恐る恐る飛んでみる・・・が、着地点ははるか先に!!まさかのへなちょこジャンプで墜落!
ステージ10を攻略できない有野課長の元へ、AD高橋さっちゃんが。ホワイトボードに絵を描いて説明するのだが
その図解の絵のワギャンが・・・どうみてもヒヨコにしか見えない。
ワギャンとして見たほうがいいの??」有野課長も苦笑い。
・見事に滑りました
で、AD高橋のアドバイスは・・・“決死の連続ジャンプ”をしろ、ということだ。
「ジャンプしたら、その勢いで(次のジャンプ台に)行ってみて下さい」。
その助言に従い、決死のジャーーンプ!が!ジャンプ台の先っぽでズル滑り!!
これでゲームオーバー、ステージ1に戻された。さよなら有野課長・・・。
・首!くび!クビ!頸!
挑戦開始から6時間。やり直しを余儀なくされた有野課長の元へ、再び高橋さっちゃんが。
「連続ジャンプのところが楽に行けるアイテムがとれます」という。
ステージ7の終盤にある分岐点を上に行くと、墓場のような場所が。そこにワギャンに似た怪獣の幽霊が!
「わからないのか・・・おまえの兄さんだよー・・・」
「知らんわー。オレの中では初対面やー」まあまあ。
「お前に宝をやろう。『ワギャコプター』だ」某ネコ型子守ロボが持っている飛行装置のようなアイテムが出てきた。
ステージ8から使ってみる・・・なんとワギャンの首がぐるぐると回り、ヘリコプターのように空中浮遊した!
「『ハイ、ワギャコプター』っていう感じなんやろな」
先程の兄さん曰く、弾は撃てなくなるが「目は回らないから安心せい」とのこと。
一気にステージ10へ到達、仲間達が囚われている場所の先で・・・ラスボスである悪の科学者・Dr.デビルが出現!
竜王戦以上のヒネリを
そして。Dr.デビルとの最終決戦が始まった。
「しりとりがいいな」という有野課長だが、対戦は神経衰弱。さすがにラスボス戦とあって、
今までのような安易なパターンではない。
それでも最後はパターンを読み、有野ワギャンの勝利!「ワギャンランド」攻略!
・・・と思いきや。
「しかし!今のはほんの小手調べ−次こそ本番なのじゃ!」終わりではなかった。
そんな気はしていた。というわけで。しりとり勝負スタート!
実はしりとりのパネルは、正解の読み方が複数存在する。例えば鯨の絵は「くじら」の他に
「しおふき」「みんくくじら」「まっこうくじら」。ゴリラの絵で「マウンテンゴリラ」もOKだったり、
狸の絵が「しがらきやき」だったりもする。こうなるともう、とんち問答の領域だ。
しかもノルマが24と高い。長丁場の勝負だ。
・「すなどけい」→「イナバの工場」?
コンティニューも使い切り、残り1機。しりとり竜王有野、負けるわけにはいかない。
長丁場の勝負の末、ノルマを達成。取れるパネルがなくなり
「もうよいー。わしゃ疲れたー」Dr.デビルも根負け。「くそっ!今回はわしの負けじゃ。
潔くこの島から去ることにしよう」。
ゴゴゴゴゴ・・・という轟音とともに島が揺れ、悪魔の木が「微笑みの木」に変わった。
島に平和が戻ったのだ。
「笑ってる木もイヤやなー」困惑する有野課長
・余裕の勝利、そして
ワギャンランド」挑戦開始からわずか8時間でのスピード攻略!頭脳系のゲームだと強いねー。
「今回、歴代ADさんの中で一番絵が下手っていうのが、高橋先生・・・わかったのがよかったと思います」。
これで「有野の挑戦」今シリーズ無傷の3連勝。この勢いはどこまで続く?