「男と女」を描き続ける−田辺聖子

土曜スタジオパーク」今週のゲストは、朝ドラ「芋たこなんきん」の原案作者である
作家の田辺聖子先生。
芋たこなんきん」以外にも、数多くのエッセイや小説を世に送り出している。
・嗚呼、カモカのおっちゃん
田辺先生の夫・川野純夫さん(=ドラマに登場する“かもかのおっちゃん”徳永健次郎の
モデルでもある)との馴れ初めが明かされた。
川野さんの元奥様は小説家で、田辺先生とは“同業者仲間”として親交があった。
ところが。その奥様がご病気で亡くなり、お葬式の場で初めて“かもかのおっちゃん”に出会ったという
(ドラマみたいに、夜道で乱闘している最中に出会ったわけではない^_^;)。
その時期、連日の仕事で過労気味だった田辺先生を見て
「顔色悪いですよ。このままやったら、あなたも死にますよ」と気遣った川野さん。
気分転換のデートを繰り返すうちに親しくなり、結婚に至ったのだそうで。
かくして「中年のラブストーリー」が始まったのである。NHKの朝ドラといえば「若い女優さんのラブストーリー」が
定番だったが、こういうマターリした夫婦像も良いのではないかと。
・究極の分身
また先生は、ヒロイン役を演じている藤山直美さんについても語った−
直美さんはかつて、NHKのドラマ「欲しがりません勝つまでは」(1979年)で、女学生時代の田辺先生を
モデルにしたヒロイン役を演じていた。そして今「芋たこ」で、37歳の田辺先生をモデルにした
花岡町子役を演じている。
田辺先生は「可愛いー」と、直美さんに惚れこんでいるご様子。
・ここは関東煮(おでん)屋か?
番組途中から、さらなるゲストとして「芋たこ」の徳永家のご近所さんを演じる
俳優・女優の皆さん(総勢6人)がご登場。語り合う姿は、楽しいご町内の雰囲気そのままだ。
小野文惠アナウンサー「田辺さん、実際ご自身のご近所には、こういう方々がいらしたんですか?」
田辺先生「『似て非なる人』も居ましたけど(笑)『そっくり!』『居た居た、こういうの!』
という方もいらっしゃいます」ほんと、明るく楽しいご町内だ。
・ゴム印もそのままです
スタジオ観覧のお客様が「両親が田辺写真館(先生のご実家)で撮ってもらった」という
結婚式の写真を持参されていた。ドラマの中にあった、亡き父・徳一が写真館で撮った
お客さんの写真を見るシーンそのままである。
毎朝楽しい「芋たこ」ワールド。来週から登場する秘書・純子さんも含めて、皆さんの活躍が
楽しみなところである。