最終章、突入

今週のNHK連続テレビ小説純情きらり」。戦争終わっても、突っ込みどころ満載です。
エスパー能力、久々に発動?
モモ姉ちゃん(井川遥)は最近、変な夢を見るという。この人は“神通力”があるらしいので、予知夢かも知れないが。

  • 桜子さん(宮崎あおい)とお母さん(竹下景子)が、白いドレス姿でピアノを弾いた後に一緒に消える夢

怖いですねー。桜子まさかの死亡フラグ(とは行かなくても、生命の危機)?

  • 笛姉ちゃん(寺島しのぶ)のお腹から、おさげ髪の女の子が飛び出してくる夢

後の作者・津島佑子さん(太宰治の次女)誕生か?

  • 「山長」に大きな蟻(あり)が入って行き、それを見て従業員の皆さんが大喜びする夢

・・・そんなのあり?
・耐え難きを耐えた結果
岡崎大空襲の約1ヶ月後、日本は終戦を迎えた。
そして昭和21年(1946年)2月。桜子さんは地元の国民学校に残り、事務員から代用教員に転身。
得意の「童謡・唱歌のジャズアレンジ」をピアノで弾いて、生徒たちに慕われていた。
・桜子、逆襲のテーマ
戦争が終わって外国音楽が解禁されたおかげでジャズも自由に演奏できるようになった。
「音楽で子供たちを元気にしたい」という願いが叶ったのだ。
サントラBGM「小さな大冒険」(窮地に立たされた桜子が、反撃に転じるときのテーマ)を久々に聞いた気がする。
・教育も180度転換
戦争時代は敵だったアメリカに対して、わだかまりのある生徒は「ジャズは嫌いだ」という。それに対し
「辛い思いをしたからって、人を憎んだり恨んだりしても何も始まらない」と桜子さん。
ジャズの名曲「日の当たる街角で」という歌に例えて「物事にはいい面と悪い面がある。
ならばいい面を見るようにしていれば、心が明るくなってくる」と説いた。いいこと言いますねー。
・夢が動き出す
自由の身になったのは、彼女だけではなかった。秋山さん(半海一晃)が、サックスを持って岡崎に現れた。
秋山さんは戦後、ジャズバンドを再結成。名古屋で進駐軍相手の興行があるので、そのついでに寄ったという。
バンドに入らないか、と誘われた桜子さん。だが、生徒たちのことを思うと今の仕事を離れられない。
結局、名古屋で臨時のピアニストとして一度だけ参加することに。
サザエさんかと思いました
笛姉ちゃんは、東京で冬吾さん(西島秀俊)が書き溜めた絵を売るのに忙しい。
「時代があの人に追いついたんよ」。太宰治の奥さんも、こんな感じだったのかな。
洋装を着るようになった笛姉ちゃん、磯おばさん(室井滋)みたいな服装になったな・・・
(あ。磯おばさんが作った服かもな。東京に居る筈だし)。
「こうやって電灯に(灯火管制の)覆いなんか付けないで、みんなが好きなこと言いながら御飯が食べられる−
それだけでも、ありがたいじゃない」。とモモ姉ちゃん。当たり前のようですが、結構大事なこと。
・再会の時
その一方で。戦争から戻ったヤスジさん(相島一之)は、戦争画を描いていた過去が災いして
「戦争協力者」のレッテルを貼られ、画家活動ができなくなっていた。
八重さん(原千晶)は女の子を出産するも、その父親である守田さん(若林久弥)は戦死。
そして。「山長」で、かねさん(戸田恵子)の一周忌法要がとり行われた、まさにその日!
帰ってきたのです。達彦さん(福士誠治)が。
・光と影
しかし!戦争で心に傷を負った達彦さんは、桜子さんに「俺との間にあったことは忘れてくれ」と言い放つ。
負傷して帰国した時の鈴村さん(高橋和也)と同じような(あるいは、もっと重い)症状である。
そしてジャズを聴いても「何故戦争の苦しみを忘れて、浮かれていられるんだ」と、怒り出す始末。
戦争が終わっても、決して自由になれない人も居る。戦争が終わりさえすればめでたしめでたし、では無いのだ。
・本当の力を見せるとき
達彦さんの笑顔を取り戻すための、桜子さんの「最後の戦い」が始まった・・・
RPGで言うところの『ラスボスの後の、真のラスボス戦』のようなものか)。
これまでたくさんの人を「音楽の力」で励まし、癒し、ホワイト化(主人公と敵対する登場人物が
何らかの理由で態度を軟化させ、和解する)させてきた桜子さん。救うべき人は、そこに居る。
そういえば。2年前に鈴村さんを回復させたきっかけの一つは、桜子さんが編曲を請け負って
ラジオ放送で流れた唱歌でしたな。