節分の恵方巻

スーパーのお惣菜売り場に、バーゲンセール並みの人だかりが出来ている−
「節分太巻き・お買い得」。
おじさんもおばさんも子供たちも、太巻き細巻きの争奪戦を繰り広げる。あんたら鬼だ。
・西国から下った風習
節分の日に「恵方」(縁起の良い方角)を向いて、無言のまま太巻き寿司を1本完食する・・・という風習は
主に近畿地方で発達し、やがて全国で知られるようになった。
TVのワイドショーや情報番組なんぞ見ていると、近畿地方出身のコメンテーター・局アナの皆さんのうちでも
50歳ぐらいを境に「自分が子供の頃は、節分に太巻きを食べる風習は無かった」「自分が子供の頃にはあった」と
意見が分かれるようです。
・一番古い記憶
駄メイドが恵方巻の風習を知ったのは、今をさかのぼること25年前(1981年)の2月。
当時住んでいた兵庫県で、自宅の近所のお寿司屋さんの店頭に「節分恵方巻」のポスターが貼ってあるのを見たのだ。
「節分に豆を食べる風習は知っていたが・・・太巻き寿司を食べるのか。知らなかった」
そんなことを思った小学生の冬。
・バレンタインデーに続く陰謀説
この「節分恵方巻」の風習、その起源については諸説あるのでスルーしますが(ぉぃ!)。
個人的には、寿司業界やコンビニ・スーパーの陰謀、という気がしてならない(^_^;)。
「2月・8月は商売のネタが無い」と言われた小売業界に、「バレンタインチョコ」以外の
2月商売ネタとして降臨したのが「恵方巻寿司」でした。
・そんな時代もありました
その昔(コンビニエンスストアがまだ珍しい存在だった頃)、今で言う“コンビニおにぎり”や
“セロハン手巻き寿司”は、個人営業のパン屋さんなどが主な販売ルートだった
上岡龍太郎さんが「今年の恵方はどっちや?」なんて言ってるCMが、関西では流れてました)。
関西で生まれた風習は関東のコンビニに伝わり、やがて全国で知られるようになった・・・というわけだ。
・鬼に魂を売る
もとより太巻き寿司があまり好きじゃない(具が分離して食べづらい、甘ったるい玉子焼きが嫌い、
1本丸ごと食べるのは御飯の量が多すぎて「重い」)ので、あまり嬉しい風習とも思えなかったが。
−「じゃ、別に食べなくてもいいじゃないですか?」
いや、それが・・・いざ主婦になってみると「太巻き寿司1本あったら、飯の支度しなくていいや」という
手抜き怠け鬼になってしまうのです。(ダメじゃん!)