コンビニ上陸35年―流通王スペシャル

カンブリア宮殿」(テレビ東京系)今週と来週は2週にわたり、
セブン&アイホールディングス会長・鈴木敏文さんが登場。
・あいててよかった
鈴木さんは出版卸トーハンからヨーカドーに(ひょんなことから)転職、(辞めるに辞められず)仕事を続けて
1974年に「セブンイレブン」1号店をオープンさせた。
それから牛乳共同配送の実現、おにぎりや弁当の商品開発、銀行業務参入など、それまでの常識ではあり得なかった
新たな分野を開拓。日本のビジネス界に革命を起こしてきた。
・想像もつかない業界再編
思えば「早朝7時から店を開けて夜11時まで営業するなんて、お客なんか来る筈がない」といわれたのである。
それが今や、百貨店やスーパーの上を行く営業力と集客力を持つ店になった。「イトーヨーカドーグループ」も
セブン&アイ」になり、西武やそごうを傘下に入れるまでになったのだ。時代は変わった。
・良い子は真似できない??
鈴木さん曰く、それができたのは「自分が“流通の素人”だったから」。
「こうだったらいいんじゃないか」と、流通のプロとは違う視点から理想を追求すると・・・客のニーズが見えてくる。
以前、この番組にローソンの新浪社長が出演した際にこんな事をおっしゃっていた―
セブンイレブンの真似をすればいい、と思っていたけれど・・・とても真似できない」。
だからこそ、業界トップの座に君臨するのです。
・1982年頃の話です
かつてワテが子供の頃、(父親の転勤で横浜市を出て)2年間兵庫県に住んだ後に、再び同じ横浜市に住むようになった時
セブンイレブンの看板を見て「ああ、関東に帰って来たんだな」としみじみ思ったもので。
それが今や、関西や愛知にも普通に出店している。それぞれの地方の特色とともに、セブンイレブンは今日も開いている。
・コンビニの役割
今や買い物だけでなく「公共料金・ライフライン料金の支払い」「銀行ATM」「郵便・宅配便の取り次ぎ」「チケット予約」
などなど、コンビニにはいろんな便利なサービスがある。「コンビニエンス」の名はダテではない。
司会の村上龍さんは「お客を甘やかしすぎじゃないですか?」と言うが。鈴木さんは一言
「便利な方がいいでしょ」。確かに。
現実を見ると「コンビニの存在価値」って、お金が行き交う「ビジネス」としての便利さだけではない。
夜道を歩く女性が「不審者に尾行されている」とコンビニに助けを求めることがある―警察の交番が留守がちな地域では
警察より頼りになる存在だったり。
また、高齢化が進む地方の町村のコンビニは、椅子と机がある「地域のお年寄りの交流場所」になっている店舗もある。
昔の「田舎の郵便局」や「町の雑貨屋」の役割を引き継ぐのは、コンビニ業界かも知れない。