大切なものを気づかせてくれた人

今週のNHK連続テレビ小説「だんだん」
・ライバルが居てこそ
2007年10月。のぞみ@夢花さん(三倉佳奈)は京舞の名取になり、めぐみちゃん(三倉茉奈)ら島根の家族も招いた
祝賀会の日が近づいていた。
「花むら」のお座敷に、御贔屓さんである和服デザイナー・日下部さん(大竹修造)と「萩の」の芸妓・涼乃さん
木村文乃)が来ていた。
涼乃さんは夢花さんと同じ時期に、やはり京舞の名取になったばかり。相変わらず、夢花さんに
敵愾心があるようで(笑)。
日下部さんは「夢花と涼乃が競い合って成長するのを見守るのが楽しみや」と目を細める。
・俺が俺が。どうぞどうぞ。
その「花むら」は、存亡の危機に瀕していた―久乃おかあさん(藤村志保)は先日、体調を崩して入院したのを機に
自分の年齢や体力のことを考えて「花むら」を自分の代で閉めようと考えていたのだ。
真喜子@花雪さん(石田ひかり)は「自分が女将を継ぐ」と言うが、おかあさんとしては花雪さんに「生涯芸妓で居て欲しい」。
もし女将を継ぐとしても、お茶屋だけを継続して、置屋として舞妓を育てるのはやめる・・・というわけだ。
・いつの間に辞めた
夢花さんの名取祝賀会の日、田島家にヘルン先生(曾我廼家八十吉)と節ちゃん(久保田晃代)がやって来た。
舞妓になりたいという節ちゃんを、今回の祝賀会へ連れて行って欲しいというのだ。
というわけで。祇園の人々も島根の人々も、みんな揃って夢花さんの舞を見ることに。「花むら」の舞妓だった
花香@美香ちゃん(伊藤麻衣)は既に舞妓を辞めて名古屋に帰っており、夢花さん姐さんと再会を懐かしむ。
康太くん(久保山知洋)は夢花さんの舞を、涙しながら見守るのであった。
・みんなに迷惑かけたけど
舞を終えた夢花さんは、めぐみちゃんと久しぶりに語り合う。看護実習と介護の仕事をかけもちした頃は忙しくて
電話をする暇さえ無かったが・・・「ひなげし」を辞めた今は、看護師の資格取得に専念している。
舞の名取になるまでに精進した夢花さんに、めぐみちゃんは感心しきり。
節ちゃんも、改めて「夢花さんのような芸舞妓になりたい」という思いを強くするのであった。
「遠回りになってしまったけど、うちには祇園を飛び出す必要があったんどす」修業は決して無駄ではなかった。
・未来(あした)のための、その一
康太くんは夢花さんに「松江に帰るつもりは無い」と告げた。夢花さんが祇園一の芸妓になるまで、陰で支えるというのだ。
さて。そのために康太くんは、着物のデザインを考えるが・・・季節感がバラバラだったりで、うまく行かない。
一条のお祖父ちゃん(夏八木勲)は康太くんに、着物の勉強だけでなく、京都の歴史の勉強をしたり美術館めぐりを
したりするよう勧める。
モンスターペイシェント
後日、松江第一病院。
中山先生(宅間伸)と石橋さんが受け持った患者・筒井さん(稲健二)が退院したが、落第研修医・石橋さんへの
お礼の言葉は無し。
そして。消化器内科のスタッフは、潰瘍性大腸炎の患者・牛島さん(蟷螂襲)のわがままぶりに悩まされていた。
仕事などのストレスが原因で起こる病気でありながら、ベッドでパソコン仕事を一日中やりっぱなし。
めぐみちゃんが来るなり「新聞買ってきて」。看護師のねーちゃんをパシリに使うな。
ベッドサイド恐怖症の石橋さんでなくても、寄り付きたくなくなる。しかしめぐみちゃんは、どうにかしてこの患者を
元気にしたいと考えていた。「ベッドサイドは私に任せて」。
・彼氏と携帯は捨てなさい
その頃「花むら」では・・・芸妓をやめるという花雪さんに、夢花さんが「本当に芸妓をやめてもいいのか」と訊く。
そこへ突然、松江から節ちゃんがやって来た!両親は反対し続けるばかりで、とうとう家出してきたのだという。
節ちゃんが舞妓になる覚悟があるかどうかを試すため、夢花さんはある要求をつきつけた。
「携帯電話の中に入っている連絡先のメモリーを、全部消去できるか?」
どうする節ちゃん!
意を決した彼女は、住所録の「全て消去する」をクリック!
・・・する寸前で、夢花さんに止められた。「もうええ。覚悟はよくわかりました」。
これまでも「舞妓になりたい」という娘は何人か来たことがあるが、コレを突きつけると大抵の
(というか、ほぼ全ての)娘は断念するという(笑)。
いずれにせよ。舞妓になるには親権者の承諾が要る。ちゃんと親を説得するように、と久乃おかあさんや花雪さんは言う。
節ちゃんの思いに心打たれた夢花さんは「自分が女将を継いで置屋を存続させ、節ちゃんを育てたい」という
“最終手段”を思いつく。
しかし。花雪さんは「(置屋廃止は)おかあさんが決めたことやから・・・」と、賛同しない。
・家族に会いたくない
再び、松江第一病院。牛島さんが中山先生に「もう痛みがとれたので、早いとこ退院して仕事に戻りたい」と言う。
検査の結果を見る限りでは、まだ完治していないし痛みもある筈なのだが。
そんな折。牛島さんの奥さん(山崎千惠子)と娘さん(野村美緒)が見舞いにやって来た。
どうも牛島さんは、家族に何か隠し事をしているらしい・・・?そしてそれが
ストレスのもとになり、炎症を悪化させているのではないか?と、めぐみちゃんは推理する。
・その人の人生に向き合う
指導役の看護師・堀口さん(北原佐和子)は「患者のプライバシーに立ち入ってはいけない」と釘を刺すが、
かつて「琥珀苑」や「ひなげし」で介護をした時も、老人の過去や家族の事が気になったことはあった。
それなら、と。めぐみちゃんは介護福祉士として牛島さんに接してみることにした。
「足の温浴」を牛島さんに施し、気分を楽にしてもらうのだった。
・落としのメグさん
足の温浴でリラックスした牛島さんは「ずっと(患部が)痛い」と、正直な症状を喋ったのだった。
「北風と太陽」ではないけれど、ついに牛島さんの心を開くことができた。
痛みを隠していたのは、とにかく早く退院したい一心から。牛島さんは会社をリストラされるかもしれない身で、
それを家族にも言えずにいたのだ。
すべてを白状して楽になった牛島さん。治療が進み、病状が回復していく。
・肩と腰に来る
田島家。夜中に初枝おばあちゃん(三林京子)が起き出していた。ここ何日か「肩が痛い」らしい。
で。めぐみちゃんが肩もみをしてあげることに。もんでいるうちに、おばあちゃんが「いたたたた・・・」
と言いながら倒れてしまった!
おばあちゃんはそのまま緊急入院。検査の結果、何らかの原因で胆管が詰まり、膵臓に炎症が起きていたことが判明。
中山先生の手術が成功し、おばあちゃんは意識を取り戻す。家で倒れてから先の記憶は無いという。
・胃袋は丈夫だけど
元気になって「退屈だが」というおばあちゃんだが、中山先生に「主な原因は、食べ過ぎ・飲み過ぎです」
と言われて、普段の深酒を反省(笑)。
そして中山先生と石橋さんは「この際だから、他にどこか悪いところが無いかも調べましょう」と、検査入院を勧める。
「それがええ。普段健康診断も受けとらんし」と、忠さん(吉田栄作)も同意。
検査結果が出るまでは、2〜3週間かかるという―その不自然な時間のかかりように、めぐみちゃんは胸騒ぎを覚えた。
看護学校の教科書で調べてみる・・・「癌」の文字が気にかかった。
・「お迎え」か「まだ早い」か
初枝さん入院の知らせを聞き、夢花さんと康太くんは松江にお見舞いに行くことに。
その帰り、松本そば店で夢花さんは節ちゃんと両親に会う。やはりどうしても、舞妓になりたいと言うのだ。
両親は相変わらず反対しているので、説得しなければならないが・・・節ちゃんの決心は固い。
夢花さんは本気で「自分が『花むら』を継ぎたい」「うちが節ちゃんを育てる」と決心するのだった。
次週、おばあちゃんはやっぱり癌なのか?おじいちゃん(岸部一徳)が迎えに来たー!