サントラ王子の青春―作曲家・村松崇継

NHKスタジオパークからこんにちは」今日のゲストは、作曲家・ピアニストの村松崇継さん。
現在放送中の連続テレビ小説「だんだん」をはじめ、テレビドラマや映画のBGMを数多く手がける若き天才作曲家。
映画「突入せよ!あさま山荘事件」(2002年)「オリヲン座からの招待状」(2007年)などの他、
ドロドロ愛憎劇の昼メロドラマ「契約結婚」「偽りの花園」(東海テレビ/フジテレビ系)の音楽も
彼の担当だったんですね。
・おじ様かと思ったら王子様
村松さんは現在30歳(1978年7月生まれ。もっと年齢の行った人かと思ったら・・・ワテより若い)。
往年の「天花」(2004年)で「朝ドラ史上最年少の音楽担当者」となり、その記録は2009年4月期現在破られていない。
しかも。よく見ると(よく見なくても!)なかなかいい男。その姿は、まるで“ピアノの王子様”。
・入り込んだ描写
まずは「だんだん」の劇中BGM制作裏話。
視聴者の涙を搾る劇中歌「いのちの歌」の曲を作曲したのも、もちろん村松さん。そしてそのメロディーは
ドラマの序盤からBGMとして流れていたものだった。
この曲のサントラCDでのタイトルは「母なる宍道湖」。村松さんとしては、登場人物のうち「嘉子お母さん」を
イメージしたそうで。その心境になりきって作曲したとのこと
(登場人物説明用のフリップの顔写真が、村松さんの顔に挿げ替えられていた)。
「だんだん」には、いろんな“お母さん”が登場しています。産みの母、育ての母、生き別れの母、置屋のおかあさん
・・・すべてのお母さんに捧ぐ。
・ピアノボーイの憂鬱
その村松さんが、最初から“ピアノ王子”だったかといえば・・・紆余曲折があったそうで。
幼いころからピアノを習い、小学生の頃には作曲を始めていた。失恋した切ない思いを込めて書いた曲も披露(泣けるぜ)。
そして中学生になってもピアノを続けていたのだが・・・手をケガするわけにいかないので、通常の男子学生のように
スポーツをしたり出来なかった。体育の授業を見学することも多くなった。
それゆえクラスでも浮いてしまい「今で言う『プチうつ』状態(本人談)」になっていたという。
・蟹座B型はお調子者??
しかし。継続は力なり。高校生の頃に地元・浜松の音楽コンクールに入賞、ピアノソロアルバム「窓」でCDデビュー。
それ以来、学校の行き帰りにファンの女子学生が押し寄せるようになり
「もしかして、オレってモテてる?と勘違い(本人談)」して以来、自分に自信が持てるようになったというのだ。
本人曰く「B型なもので」調子に乗ってしまった・・・と。すると武内陶子アナウンサー「一緒です」。あなたもB型かい。
・元静岡県民の証言
ささいなきっかけで自信を回復できるのは「B型だから」というものでもないだろう(と、B型の駄メイドが言ってみる)。
それよりも。彼の人間性(と、作る曲)には、故郷・静岡県の「県民性」が持つ、明るく温かい雰囲気が感じられる。
静岡のような“温暖な気候の県”に育った人というのは、逆境の中にあっても強い(ような気がする)。
力強く生きていける、朗らかさと生命力がある(ような気がする)。
そして。明後日(2月18日)発売予定のアルバム「Piano Sings」収録曲「Departure」を生演奏。
今何かに悩んでいる人、心が閉ざされている人のために“一歩踏み出す力”をくれる曲。
喜怒哀楽、ユーモアたっぷりの村松さん。若き才能の将来が楽しみである。