Let's歌手デビュー!

今週のNHK連続テレビ小説「だんだん」。「もう一度ふたりで歌いたい」という歌のタイトルは、この物語にふさわしい。
大きな節目となる週なので、長文になってしまいました。
・想い人は「あの人」
2002年春。めぐみちゃん(三倉茉奈)は、久乃さん(藤村志保)から「『花むら』を出て行くように」宣告される。
しかし。のぞみ@夢花さん(三倉佳奈)が出て行って以来、真喜子@花雪さん(石田ひかり)に元気が無いのが心配である。
どうしても今は離れられない、母を支えたいと力説するめぐみちゃん。母親を思う姿に、久乃さんは「花むら」で引き続き
暮らすことを許すのであった。
自らは未婚で、子供の居ない久乃さん―親子の絆の強さを思い知り、複雑な心境になるのであった。
・酒が進む進む
その頃。松江の石井酒造では、新しい日本酒「花舞」が完成。七代目(阿南健治)の自信作だ。
きれいなピンク色のお酒で、女性や若い人への売り込みを狙う。そういえば当時は焼酎ブームで、日本酒の需要が
落ち込んでいた時代。
のぞみちゃんは石井酒造で、観光客相手に「花舞」の試飲を勧めるアルバイトを始めた。さすが元舞妓さんだけあって、
お酒を勧めるのはお手の物である。
・軽い気持ちだったのか
「花舞」(の味と、元舞妓の接客)が好評を博し、七代目も真弓さん(河合美智子)も大喜び。理想とするお酒ができるまでの
苦労と喜びを、七代目はのぞみちゃんに語って聞かせた。
すると。のぞみちゃんは突然「バイトやめます」と宣言。七代目や酒造りに携わる人々のこだわりを知って、
“自分の道”を見出したいと思ったのだ。
適当に仕事してちゃいけない、ってこと?どこぞの大臣が言った「何でもいいから仕事くれ、じゃダメだ」を実践したか。
・育ての母だったかも知れなかった
田島家の台所。しじみの味噌汁を作りながら、のぞみちゃんはこれまでのことを、嘉子お母さん(鈴木砂羽)に話した。
舞妓時代のこと。母であり姉さん芸妓である真喜子さんのこと。めぐみちゃんのこと。そして石橋さん(山口翔悟)のこと。
「石橋さんのことが好きなんやね」嘉子お母さんは、恋心を封印するのぞみちゃんの気持ちを知った。そして自分と
忠さん(吉田栄作)が結婚したときのことを話すのだった。
のぞみちゃんの存在を知った時は、動揺を隠しきれなかったが・・・今の嘉子お母さんにとっては、
のぞみちゃんも大事な“自分の娘”なのだ。
・同じ空の下で
同じ頃。祇園では、めぐみちゃんが花雪さんのためにしじみの味噌汁を作っていた。
「完全無欠の自然食」であるしじみ汁は、「都をどり」の稽古で疲れた花雪さんの体にしみわたるのだった。
2002年4月。「都をどり」が開幕の日を迎え、今年も芸妓・舞妓の華やかな舞台が始まった。
めぐみちゃんが花雪さんを心身ともに支え続けた甲斐あって、初日を無事に終えることができた。
喜んだ後藤先生(伊武雅刀)は、めぐみちゃんを「出雲の神様みたいやな」と褒め称えた。
そのついでに、島根の知夫里島の医師だった石橋さんの父親の思い出話もするのだった。
・妹が居るとは聞いていたが
再び松江。のぞみちゃんは出雲そば「まつもと」で、再び手伝いを始めた。
そこへ康太くん(久保山知洋)と俊くん(東島悠起)、直子ちゃん(寺田有希)が来店。
俊くんが念願叶って、やっと大学に合格したので祝賀会をやろう!というわけだ。
「めぐみ!帰ってたんかね」のぞみちゃんと初対面の直子ちゃん、すっかり間違えて一方的に話してしまう。
気を取り直して。康太くんはのぞみちゃんに「松江城ライブ」のチラシを見せた―先日、石橋さんが持ってきたのと同じ。
シジミジルで一緒に歌おう、と誘われて迷った結果・・・のぞみちゃんは行かなかった。
歌いたい。けれど、歌えない。その想いをぶつけるべく、のぞみちゃんは石橋さんを呼び出した。
・決意のとき
「歌手になる気になった?」わくわくテカテカ状態で出てきた石橋さんに、のぞみちゃんは
「歌えません」と言い放った。何故なら「石橋さんが好きだから」。
直球やなー(笑)。のぞみちゃんらしいや。そして石橋さんの答えは
「僕はどちらも選ばない」。何故なら「二人とも、大事な“商品”だから」。
自分の使命として、「商品」に手を出すわけにはいかない。そりゃそうだ。割り切っている。
ただし。石橋さんの本心の10%〜5%ぐらいのところには「二人を傷つけたくはない」という思いがあるみたいで。
・もう一度ふたりで
その一言で吹っ切れたのぞみちゃん、ついに「自分のために歌う」ことを決意するのであった。
さすがに京都の女は、踏ん切りつけるときはビシッとしてはります。
前半戦の最後で恋愛感情にケリをつけ、後半戦に向かう・・・というわけか。
後日。康太くん・俊くんと宍道湖畔にやって来たのぞみちゃんは、改めて「赤いスイートピー」を熱唱。
めぐみちゃんに石橋さんへの告白の件を電話で話したところ「のぞみと争いたくなかった」と打ち明けるのだった。
そしてのぞみちゃんは「一緒に歌おう」と説得し始めた。さあ、どうするめぐみちゃん!
・そうだ、松江行こう
京都の「都をどり」も、いよいよ千秋楽。最後まで無事につとめあげた花雪さんだったが・・・過労がピークに達し、
ついに倒れてしまった!
めぐみちゃんの看病が功を奏し、その後花雪さんは体調を回復。久乃さんは改めて、めぐみちゃんが居てくれて良かったと
胸をなでおろすのであった。
そして。花雪さんの休養を兼ねて、母子水入らずで温泉にでも行ってはどうかと提案する久乃さん。
めぐみちゃんは迷わず「松江に行こう」と誘う―のぞみちゃんが元気にやっている姿を、花雪さんに見せるためだ。
・見つけた。
折しも。シジミジルが松江城ライブを予定し、のぞみちゃんと一緒に練習をしていたところ。
のぞみちゃんは忠さんに自分の歌を聴いてもらうべく、当日の松江城に呼び出した。
人生のリセット活動、18歳のめぐみちゃんの人生に追いついたな(笑)。
めぐみちゃんと花雪さんも松江城に到着。のぞみちゃんはめぐみちゃんを見つけ、忠さんは真喜子さんを見つけた。
そしてめぐみちゃんはステージに上がり、久しぶりの4人態勢でのシジミジルで歌う。
「のぞみは・・・自分の道を見つけたようだ」忠さんは真喜子さんに報告した。
・夢花は消去された
久しぶりに花雪さんと顔を合わせた、のぞみちゃん。
祇園に戻る気はあらへんのか」花雪さんに聞かれて
「はい」はっきりとそう答えた。人生のリセットを完了した彼女に、迷いは無い。
ライブ終了後。石橋さんやシジミジルの仲間も同席の上、田島家で家族会議が開かれた。
のぞみちゃんは、歌手になる決意を固めた。あとはめぐみちゃんが一緒にデビューするかどうかだ。
・いちばんの選択肢
いろんな意見が出る中、健太郎くん(木咲直人)が「だらくそ(バカヤロー)!」と呟いた。「姉ちゃんは、
プロの歌手になりたかったんだが!介護福祉士なんて思いつきだが」。
確かに。高校生の頃、プロのミュージシャンになることしか頭になかっためぐみちゃん、お父ちゃんに反対された結果、
最初は周囲から「看護婦さんになったら」と提案されてたぐらいだから(笑)。なれるもんならプロ歌手になりたいよな。
それに。何よりも一番強い思いは「のぞみと一緒に歌いたい」。
これはどうしたって諦めきれない。
めぐみちゃんは大学の勉強と歌手活動を両立させて頑張ると宣言。忠さんもそれを認め、シジミジルはサリーミュージックと
契約することになった。
そして。双子は大阪にアパートを借り、二人暮らしを始めた。いよいよ、歌手としての一歩を踏み出すのだ。
次週、いよいよボイストレーニング開始。“あの先生”が特訓します!