しわよせ家族計画

今週のNHK連続テレビ小説「だんだん」。大人たちの“過去の過ち”の皺寄せに、家族は振り回されます。
・消せないアドレス
めぐみちゃん(三倉茉奈)がライブハウスでプリンセスプリンセスの「M」を熱唱しているところに、
夢花@のぞみちゃん(三倉佳奈)も合流。一緒に歌い始める。
歌声を聴いた石橋さん(山口翔悟)は、のぞみちゃんに「おおきに」と、めぐみちゃんに「だんだん」と、
それぞれにお礼を言うのであった。
・2001年の黒電話
「双子って・・・みんな、同じ人を好きになるんやろか」。
苦しむのぞみちゃんは翌日、「黒髪」の稽古中に手足が硬直!動かなくなってしまった(そういう事ってあるんでしょうか)。
動揺した真喜子@花雪さん(石田ひかり)は思わず、松江の忠さん(吉田栄作)に電話をかける。
ただならぬ気配を感じた忠さんは、京都に行くことを決める。
初枝おばあちゃん(三林京子)や嘉子お母さん(鈴木砂羽)は「祇園の世界に口出ししない方がいい」と言うのだが・・・
止めても聞く筈がなく。
・お父さんは許しませんよ
9月。忠さんは「花むら」を訪ね、のぞみちゃんに会う。
のぞみちゃんは自分の胸の内を語り始めた―舞妓でありながら、男の人を好きになってしまったこと。
それも。めぐみちゃんと同じ人・石橋さんを好きになってしまったこと。
「黒髪」を舞っていると、自分の身と同じわびしさが身にしみて辛くなること。
めぐみちゃんにも花雪さん姐さんにも、誰にも言える筈が無い悩み。それを言える相手は、忠さんだけだった。
・お父さんが連れてってたら
「何で、ウチが舞妓で、めぐみが大学生なんやろ」。
のぞみちゃんは普通の学生であるめぐみちゃんと出会っても、舞妓である自分の人生に疑問を持つことは無かった―
石橋さんと出会うまでは。
「何遍も何遍も想像しました・・・もしウチがめぐみみたいに育って、普通に恋愛出来たら」。
のぞみちゃんにとって、めぐみちゃんはいわば“パラレルワールドの自分自身”。祇園の外の世界を知らない方が、
幸せだったのかも知れない。
・お父さんを許しておくれ
しかし。忠さんと真喜子さんが別れていなかったら―「赤いスイートピー」を歌いながら暮らした大阪で、仲良く
家族生活を続けていたら―双子はふたりとも、自由に生きられたかも知れない。
「すまん・・・許してごせよ(許してくれよ)」忠さんは、涙するのぞみちゃんを抱きしめてやることしかできなかった。
娘に辛い思いをさせたこと、そして双子が出会ってからの苦労を真喜子さんに押し付けてきたことに、忠さんは
責任を感じてしまう。
そして一大決心をするのであった―本当の「父親になる」ために。
・冗談は顔だけにしろ
忠さんは京都を出ると、大阪に寄り道。かつて世話になった難波ボクシングジムを訪ねた。
「生きとったんか、お前ー!」難波会長(赤井英和)が出迎える。
その会長に忠さんは「ボクシングのリングに、再び立ちたい」と言い出した。20年前の全日本新人王戦での敗戦で、
悔いが残ったままだというのだ。「ワシは、あそこからやり直すしか無いけん」。
必殺のボディアッパーに、一瞬の迷いが生じた日。その過去を払拭すべく、1試合でもやりたい。
プロボクサーのライセンスがとれるのは37歳まで。今年38歳の忠さんは、もう無理なのである。
懇願する忠さんに、会長は「ウェルター級の体重(66.6kg)に戻してから、電話して来い」という条件を出した。
現在体重73kgの忠さんは、老体に鞭打って厳しい減量に挑む。
「のぞみさんのために、命をかけるということかね!」嘉子お母さんも初枝おばあちゃんも猛反対。が
「オレは応援する!頑張れ、父ちゃん」健太郎くん(木咲直人)は前向きであった。
・直接対決
夜。雅堂の北島社長(田中猛雄)が「花むら」を出ると、外で石橋さんが待っていた。
前月、石橋さんは夢花さんに連絡して、北島社長に会えるよう頼んでいたのだった。夢花さんに電話するのは
そういう時だけかよ(笑)。
夢花さんの執り成しにより、北島社長は石橋さんの話を聞くことに。
引き続き、双子を歌手デビューさせたいと熱弁を振るう石橋さん。しかし雅堂としては、夢花さんが芸妓になるときに
かんざしやカツラを提供するスポンサーでもあるので、手を組むわけにはいかない。
・なんぼ使うたかはご想像
それとは別の話で、今度は雅堂とサリーミュージックの契約を元に戻して欲しいという願いも出した。
石橋さんは、自分が「祇園のしきたり」を破った非礼を詫びた上で「でも。社長ならどうされますか」と詰め寄る。
スカウトしたい素材が居たら、どんな手を使っても接触しに行くのが社長の流儀の筈です、と。
ちなみに。石橋さんが祇園で使ったお金は「すべて自腹切り」。経費では落ちませんので(笑)。
・何でやねん
翌朝。めぐみちゃんが大学に行こうとすると、携帯に石橋さんから電話が来た。福岡への転勤がなくなったというのだ。
雅堂がサリーミュージックとの契約を元に戻すことになり、北島社長は条件として「石橋を雅堂の担当にすること」を提示。
横に居た夢花さん、またも嫉妬爆発。「おんなじ顔やのに・・・」。
先にのぞみちゃんに電話してやれよ石橋!と思ったのはワテだけか(笑)。
「おんなじ顔」だけど、島根県出身の同郷という分めぐみちゃんが有利か?(違)
・名古屋が生んだ奇跡のハーモニー
石橋さんは康太くん(久保山知洋)に、シジミジルの新たなレパートリーとして“ある曲”の譜面を渡した―
昭和の時代に一世を風靡した双子姉妹デュオ、ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」。
実は俊くん(東島悠起)も、めぐみちゃんも、のぞみちゃんも、ザ・ピーナッツを知らなかった。
シジミジルは懐メロ中心でやっているのにザ・ピーナッツを知らんとは。修行が足りんな(何)。
老人ホーム「琥珀苑」の毒舌コンビ・須賀さん(正司花江)&薮田さん(西岡慶子)が、息の合った熱唱を見せた。
その頃。松江では観光協会のヘルン先生(曾我廼家八十吉)に元気が無い。めぐみちゃんが働いている老人ホームに
施設長の高林さん(辻沢響江)が居るという話を聞いた頃から、何かを思い悩んでいるような・・・?
・馬の足、馬脚を現す
最近「花むら」では、別の問題が発生していた。
花鶴さん姐さん(京野ことみ)が質屋通いをしている、というのだ。
というのも、花鶴さんは“ええ人”こと、売れない役者の西沢さん(白川昭彦)に貢いでいるというのだ。ダメ男か。
久乃さん(藤村志保)は西沢さんを呼び出し、花鶴を引く(結婚して引退させる)か、別れるかの二者択一を迫る。
手切れ金の袋を差し出された西沢さん、どうする・・・!?
と思ったら。迷わず手切れ金を鷲掴みして、さっさと立ち去りやがった(爆)。
器の小さな男だ・・・寿がきや食品「小さなおうどん」のCMを思い出す。
久乃さんは花鶴さんにその事を話し「祇園の芸妓にふさわしい、甲斐性のある男はんを選びなさい」と諭す。
同時に。美香ちゃん(伊藤麻衣)が舞妓として店出し(デビュー)する際、姉さん芸妓になるよう言い渡した。
・今週のスペシャルゲスト
夢花さんは人気落語家・今昔亭天朝師匠(桂米團治)のお名指しで、ライバル・涼乃さん(木村文乃)の「萩の」のお座敷へ。
すると今回も、石橋さんが同席していた。天朝師匠が歌のCDをサリーミュージックでリリースしている縁だという。
あらゆるコネを総動員だな(笑)。
石橋さんが夢花さんを「花むら」ではなく「萩の」に呼び出したのは「花むらには、めぐみちゃんも居るから」。なるほど。
そして夢花さんの「黒髪」が見たい、と言った。
夢花さんの舞を見た石橋さんは、その表現力に改めて感動。ますます歌手デビューの才能を見出すのだった。
ところで米團治さんは「てるてる家族」(2003年)以来の朝ドラですね。相変わらず男前やわー♪
・心底うれしそう
夢花さんは花雪さんに、「黒髪」を舞ったことを報告。「石橋さんの前では、自然に体が動いた」と言う。
夢花さんは改めて、芸妓になって京舞の名取になるという目標を見出した。
花雪さんとしては、のぞみちゃんが初めて自分から離れようとしている寂しさを感じるのだった。
・実はどっちも・・・
ライブハウス。シジミジルが集結し、今度の「琥珀苑」でのライブに「恋のバカンス」を歌う相談をしていた。
そこへ石橋さんが現れ、めぐみちゃんに「お座敷でのぞみちゃんに会った」件を話した。
「黒髪」を見て感動したことを、楽しそうに話す石橋さん。そして今度のライブで、のぞみちゃんと二人で
ザ・ピーナッツを歌って欲しい、と頼みこむ。
複雑な心境になっためぐみちゃんは、そこで店を出てしまった。
俊くんと一緒に来ていたイーリンちゃん(チェン・チュー)が「アンタ、めぐみとのぞみのドッチがスキやねんナ」と
石橋さんに問い詰める。よう言うた(笑)。
・読めぬ胸の内
11月。美香ちゃんが、舞妓「花香(はなか)」として店出しする日が来た。
夢花さんは、4年前の自分の店出しの日を懐かしく思い出す。そして来る襟替えの日に、思いを馳せるのだった。
そんな夢花さんに、めぐみちゃんは「琥珀苑」の件を恐る恐る切りだしてみると「歌いたいなあ」と前向きな返事。
・そっくり度200%
夢花さんが「琥珀苑」で歌いたい、と久乃さんや花雪さんに頼むと・・・渋々ながらも了承された。言ってみるもんだ。
「襟替えまでは、あまり夢花を締め付けんようにする」という考えである。
ただし“祇園の舞妓”の姿ではなく、普段着の着物姿で歌うことという条件が出された。
普段着とは言え、舞妓さんの来訪に老人たちは大喜び。
・新たな縁の糸
別の日の夜。またしても「花むら」の茶の間に、後藤先生(伊武雅刀)が乱入。花香ちゃんの店出し祝いを持参したのだ。
夢花さんは今日も、北島社長と石橋さんからのお名指し。
「花むら」に来た石橋さんは、後藤先生に「ご無沙汰しております」と挨拶。石橋さんの亡き父は、後藤先生と
大学時代の同期だったのだ。そんな繋がりがあったとは。
「だんだん」オフィシャルサイトの登場人物紹介・後藤先生の欄に「辺地医療や終末医療についての
確固とした理念を持っている」という行があったが。それは石橋さんのお父さんのことがきっかけなのだろうか。
ジーパン借りたのか
石橋さんは夢花さんに「今度は『夢花』としてではなく『一条のぞみ』として、ライブハウスで歌って欲しい」と言い、
久乃さんと花雪さんに許可を求める。
北島社長が「洋服姿やったらええのと違うか」と提案。そういう問題なのか、とも思うが(笑)。
と、いうわけで・・・のぞみちゃんもジーパン姿で、めぐみちゃんと一緒にステージに立つ。
恋のバカンス」を歌う姿は、まさに“平成のザ・ピーナッツ”でありました。
・リングの上の3分のために
松江では、忠さんのトレーニングが続いていた。いつの間にか、健太郎くんが一緒に走るようになった。
のぞみちゃんのために「19歳当時の自分の姿を見せてやりたい」という忠さんに、嘉子お母さんは
「私の19年間は、いったい何だったかね」と言い出した。承知の上で再婚したんじゃなかったのか、嘉子先輩(苦笑)。
夫の体を心配する嘉子お母さんは「ボクサーの正しい減量法を勉強する」とまで言い出す。
体重が67kgまで落ちた日、忠さんはついに倒れてしまった・・・!
リングに上がる前から真っ白に燃え尽きてしまうのか!?次週、ゴングが鳴る。