ぎゃんばれ!草若一門弟子の会

大統領選挙はさておき。今週のNHK連続テレビ小説ちりとてちん」。
1日だけ外泊許可を取り、草若師匠(渡瀬恒彦)は若狭@喜代美ちゃん(貫地谷しほり)ら弟子たちに最後の稽古をつけた。
後日。師匠の病室に、代わる代わるいろんな人が見舞いに来る。
・師匠が遺したいもの
小太郎おじちゃん(京本政樹)は兄・正典さん(松重豊)に比べて「自分は親から愛されていない」といじける。
草若師匠は「小太郎の『小』は『小梅』の『小』、『郎』は『正太郎』の『郎』」だと指摘。可愛くて仕方なかったのだろう、と言う。
師匠自身もまた、息子である小草若@仁志(茂山宗彦)に、自分の名「仁之助」と妻の名「志保」から1字ずつとった名前をつけたからである。
師匠の本名、「吉田兼好」じゃなかったんか(笑)。
続いて訪ねてきた奈津子さん(原沙知絵)。奈津子さんが居てくれたおかげで若狭は助かった、そしてそのおかげで自分も
助かった・・・と師匠は感謝を述べた。そして「若狭の今後の成長を、自分に代わって見守って欲しい」と託すのだった。
・兄さんより早く出会っていた
一方。若狭ちゃんは、内弟子部屋で草々兄さん(青木崇高)に、師匠の落語のテープを初めて聴いた9歳の頃の思い出話をしていた。
学校でA子ちゃんと比べられ、不遇な日々を過ごしていても・・・正太郎爺ちゃん(米倉斉加年)の箸工房で「愛宕山」を
聞いて笑えば、ストレスもリセットされた。
そしていつの間にか、他の兄弟子たちもやって来て若狭ちゃんの話を興味深く聞く。
「かわらけ投げが願いを叶えてくれたんやない。お前がそうしたいと願ったからや」と草々兄さん。
さえない失敗の思い出も、過去の辛い日々も、塗り重ねて磨けば美しい模様になるんですかね。
ちりとてちん」はダメ人間に希望を与えてくれるドラマだ(感涙)。
・今週の余談
ちなみに。落語家修行の経験を持つ歌手・嘉門達夫師匠の座右の銘は「念願は人生を決定する。継続は力なり」というそうで。
強く願えば、人生は知らず知らず望む方向に行く。そんな気がする。
ワテの場合、子供の頃から「横浜と神戸に住んだから、次は名古屋に住んでみたい」という潜在的な願望があったのだが・・・
今はそれが叶っている。
・キリストではないが
若狭ちゃんは創作落語を完成させ、「徒然亭一門・弟子の会」前日。外泊許可をもらっていた師匠と「最後の晩餐」。
草原兄さん(桂吉弥)が「頑張りましょう」と言うところを例によって噛んでしまい、「ぎゃんばりましょう」。
ええなコレ。「そこぬけに!」に続いて、流行らせたいフレーズだ(笑)。
その夜、小草若兄さんは師匠の布団で添い寝。ささやかな親子の時間を過ごした。
そして翌日。弟子を送り出し、草若師匠も落語会に出かけようとする矢先に容態が急変!
病院に担ぎ込まれ、とうとう危篤状態に!
・芸人の宿命
覚悟するように、と伝えられた一人息子・小草若兄さんは、高座どころではない!と病院に行こうとする。
そう。何年か前、父親が「妻の死に目」に際してとった行動と同じである。
しかし兄弟子たちは、病身をおして稽古をつけてくれた「地獄八景」を、師匠自身のために高座にかけろと説得。
親(と、親同然の人)の死に目に会えない悲しみに、草々兄さんと小草若兄さんはむせび泣くのであった。
・地獄に行く気満々で
いよいよ「弟子の会」の幕が開いた。
若狭ちゃんの入門当時の“トホホな思い出”を語った創作落語は大いに受け、立派に前座を務め上げた。
兄弟子たちも師匠の教えを胸に「地獄八景亡者戯」をこなし、大盛況のうちに会が終わる。
同じ頃、草若師匠も地獄への旅路についたのだった。そして何故か、その顔は笑っているようだった・・・。
草若師匠ーー!・゜・(ノД`)・゜・
楽屋に戻った若狭ちゃんの前に、何故か草若師匠の姿が。
「病院に運ばれたんじゃなかったんですか!?」唖然とする若狭ちゃん。
「嘘や」のんきに酒を飲んでいる。「びっくりさせようと思って」。・・・最後まで人騒がせな。
若狭ちゃんが振り向くと、もう師匠の姿は無かった。
・夢ともなく、現(うつつ)ともなく
そして地獄の入り口に着いた師匠。すると「おーい、草若師匠ー!」正太郎爺ちゃんが出迎えに来た
(オフィシャルサイトの特集「渡瀬恒彦さんクランクアップ」で、地獄の入り口に草若師匠と正太郎爺ちゃんが並び立ってる
写真があったんで、二人が直接会うシーンがあるのかな、とは思っていたが)。
正太郎爺ちゃん、孫娘が世話になった礼を述べると「あんさんが仕組みはったんでっしゃろ♪」師匠に笑われた。
あの世は天国と地獄を、自由に行き来できるそうで。どこぞのテーマパークじゃないんですから(笑)。
先に来ていたおかみさんも、「地獄寄席」で三味線を構えてお待ちかねだ。
そのうち初代から三代目までの徒然亭草若そろい踏みで、地獄寄席は大盛況になることだろう。
最後まで格好良かったよー!草若師匠ー!
次週、ついに新弟子候補登場。ぎゃんばれ、新生・徒然亭一門!
・ところで
師匠が地獄に着いたとき、メインテーマの曲「あの素晴らしき歳月に」が男声独唱で歌詞つけて歌われていたが・・・
あれ何語なんでしょうね。某シミュレーションRPGの歌みたいに、ラテン語の歌詞がついたんでしょうか。