「氷殺ジェット」自主回収

「殺虫成分を使わずに害虫を殺す」という画期的なアイデアから生まれた殺虫スプレー「バルサ氷殺ジェット
(ライオン)シリーズ2品目が、メーカーにより自主回収されるらしい
(お問い合わせ→http://www.lion.co.jp/info/20070828/20070828.htm)。
せっかく出来たのに・・・今年の「ヒット商品ランキング」残念賞筆頭候補ですな。
・殺虫成分なし
バルサ氷殺ジェット」は、マイナス40度の冷却成分で害虫を急速冷却、凍死に至らしめるという殺虫剤。
「飛ぶ虫用」と「這う虫用」がある。
何といっても「殺虫成分を使っていない」ので「ペットや幼児の居る部屋でも安心して使える」ということで
今年3月の発売以来大ヒット。爆発的な売れ行きを記録した。
・換気を喚起
が。噴射剤として強可燃性のガスを使用しているため、「ガスコンロの火が引火した」などの事故が多発。
夏ごろにはテレビCMやホームページに「火気に近づけないでください」「換気をしてください」と注意喚起の一文を
入れたものの、その後も事故は起こり続けた。というわけでこのたび、自主回収に至ったのだ。
・アレとかアレに勝ちたかったのに
フジテレビ系「スーパーニュース」で、開発者の方の苦労話を紹介していた−飽和状態のエアゾール殺虫剤市場で
新たなシェアを確保するため、ユーザーからアンケートで「こんな製品があったらいいのに」というものをリサーチした。
そして出てきたのが「殺虫成分を使わない殺虫剤」。
最初に発案されたのは「火炎放射で虫を焼き殺すスプレー」だったが、どう考えても危険すぎ。
そして逆に「虫を凍死させるスプレー」。コールドスプレーをヒントにした試作品も作ったが、温度が高すぎてダメ。
苦労の末、改良を重ねて出来たのが「氷殺ジェット」だった。その苦労も報われず、か。
イデアは良かったんですけどねえ・・・。
−「猛暑の中、コールドスプレーと間違えて使った人は居なかったんですか?」
・・・それは居ないでしょ、さすがに。